ヤクルト・中村優斗 (C)Kyodo News

 5月に入り4勝10敗と大きく負け越しているヤクルト。5位・中日から3ゲーム差の最下位に沈んでいるが、ここにきてようやく打線が復調の気配を見せている。

 先週末のDeNAとの3連戦は1勝2敗と負け越しはしたものの、ヤクルト打線は3戦合計で35安打、15得点を叩き出した。特に下位を打つ山田哲人が5安打、1本塁打、3打点の活躍を見せたことで、打線全体への波及効果にも期待できそうだ。

 ただ今季のヤクルトは投打に故障者が続出中。とりわけここ数年の大きな課題となっている投手陣は、先発、救援ともに枚数が不足している状況に変わりない。

 そんな中、チームの救世主としてファンから熱い眼差しを向けられているのが、22歳の右腕である。昨年のドラフトでヤクルトが単独1位指名に成功した愛知工大出身の中村優斗のことだ。

 最速160キロの速球と切れ味鋭いスライダー、そして落差のあるフォークを投げ込む中村は、即戦力として開幕ローテーション入りも期待されていた。ところが、1月の新人合同自主トレーニング中に上半身と下半身のコンディション不良で別メニュー調整を強いられた。

 結局、オープン戦で登板はなく、4月上旬の二軍戦でプロ初実戦のマウンドに上った。デビュー戦は1イニング限定ながら150キロを超えるストレートも披露し、無失点でプロ初登板を終えると、その後は徐々に球数を増やしながら、これまで5試合に登板し、18回10安打で自責点4という圧巻の成績を残している。

 防御率2.00も立派だが、それ以上に際立つのが18三振に対して、四球を1つにとどめている点。威力抜群のストレートと変化球の制球に不安がないとすれば、低迷するチームを救う資格は十分あるだろう。

 徐々に増やしていた球数も前回登板で82球に達し、いよいよ一軍デビューも間近と思われていた。しかし、6イニングを投げた今月7日の日本ハム戦を最後に実戦マウンドから遠ざかっている。

 順調なら中6日で13日の西武戦で先発していてもおかしくなかったが、その後も一向に登板する気配がなく、時間だけが経過。SNSでは、ヤクルトファンから心配の声が漏れ始めている。

 19日時点で、チームからの公式な発表もない。果たして、一軍昇格を前にした嵐の前の静けさか、それとも何らかのコンディション不良があったのか。

 二軍戦で見せた快刀乱麻の投球から素質の高さに疑いはない。ヤクルトの上位進出には中村優のような「秘密兵器」のブレイクが必要不可欠なだけに、その動向から目が離せない。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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