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野球でお腹いっぱいにさせない、育みたい「もっとやりたい」という気持ち|オール松戸スターズ

今年1月に千葉県松戸市で産声をあげた学童野球チーム「オール松戸スターズ」。ヤキュイクでも以前に取材した「小金原ビクトリー」で長らく監督を務めていた高橋雄太監督が新たに立ちあげたチームになる。少年野球人口が減っている時代にあって、子ども達が集まるチームはどんなチームなのだろうか? 高橋監督に話を聞いた。


<怪我なく長く野球を続けてもらえる子を育てたい>

———チームを立ちあげた経緯から教えてください。

以前に監督をしていたチームで「子どもを中心に置いた指導」をしていきたいと考えていたのですが、なかなか自分が思うようにはいかなかったんです。そんなときに「今の状態だと子どもが楽しんで野球ができない。新しいチームを立ちあげて貰えないですか?」というお話しを保護者の方々からもいただいて、それが立ち上げの経緯ですね。

———新チームで大切にしていることは?

もともとやりたかった「子どもを真ん中に置いた指導」と、あとは怪我なく長く野球を続けてもらえる子を育てたいということですね。

———「怪我なく長く野球を続けてもらえる子を育てる」ためには何が一番大切になりますか?

正しい投げ方、フォームをしっかり教えることは勿論ですが、あとは野球でお腹いっぱいにさせないことですね。「もっとやりたい!」という気持ちを育ててあげることを大切にしています。カテゴリーが上がってくると苦しい事に直面することがあるのと思うので、余力を残して中学、高校へと送り出してあげたいと思っています。

———「もっとやりたい!」という気持ちを阻害するものは何だと思いますか?

大人が「あれをやれ、これをやれ」と命令型で練習をさせることではないでしょうか?そうなると子どもは受け身になってしまいます。大人が思っている野球をさせることが、子どもの「もっとやりたい!」という気持ちを育むうえでの弊害になると思います。

———バッティング練習と守備練習ではマンツーマンで指導している場面もありました。

基本的はイジらないようにしています。ただ、このさきちょっと怪我をしそうだなと思ったときなどは指導するようにしています。あとは基本の部分が気になったときなどは個別にしっかりと教えるようにしています。

———チームには8人のコーチがいますが、指導方針の共有などはどのようにされているのでしょうか?

月に一度ミーティングをしています。「子ども達を中心に置いた指導をする」という理念の確認、大人からの一方通行にならないように、子ども達が自分たちで考えて、指導者に質問ができるような雰囲気、環境を作っていこうということを常に共有しています。

———新たにチームを立ちあげてみて想定外だったことなどはありますか?

連盟に入っていないことで、連盟主催の大会にはもちろん出ることができません。でも今は連盟に入っていなくても出られるオープンな大会も沢山ありますし、保護者の負担を考えたらむしろ、そっちの大会に出る方がいいなと思うようになりました。オープンな大会ではチームから駐車場当番や審判を出したりとか、そういった面での負担がないですから。そこは良い意味で想定外でした。

———連盟に属さないことはマイナスではない?

マイナスなことも勿論あると思います。でも大会ということに限ってはそうではないですね。我々と同じような志を持った近隣市のチームとは、リーグ戦をベースとした「子ども中心」の新しい大会等を自ら作っていきたいなとも思っていて、実現に向けて色々と動いているところでもあります。

———最後に今後の目標や夢があれば教えてください。

学童野球の指導を長くやらせてもらっていますが、「自分は何をモチベーションに指導をしているのかな?」と考えてみたら、教えた子がグラウンドに戻ってきてくれて、成長した姿を見せてくれたり、野球を頑張っていることを報告に来てくれること、それが嬉しくて、それをモチベーションに頑張っているんだと分かったんです。今日も旧チームのOBがコーチとして来てくれていますし、この春から高校球児なった子もわざわざ顔を見せに来てくれました。ですので、これからもOBがたくさんグラウンドに来てくれるようなチームにしていきたいですね。(取材・写真:永松欣也)