ヤクルト優勝の記憶に残る炎のストッパー
元ヤクルトのトニー・バーネット投手(36)が29日、自身のインスタグラムを更新。ヤクルトやMLBレンジャーズなどを含む、かつて在籍したチームのユニフォームとキャップを並べた写真を投稿し、キャプションで「私は夢を生きた。ボールプレイヤーであることは名誉なことです。私はラストピッチを投げました」と、現役引退を表明した。
バーネットは2009年オフにヤクルトに加入。来日1年目は先発として起用されていたが、4勝5敗、防御率5.99の成績に終わりシーズン終了後に一度自由契約に。しかしチームの補強事情もあって、翌2011年もヤクルトに残留すると、ブルペンへの配置転換が転機となり、44試合22ホールドと好投。
ときにヒートアップしすぎる熱い投球スタイルで、3年目の2012年からはクローザーとしても活躍し、2015年にはリーグ最多の41セーブを挙げて、ヤクルトの14年ぶりのリーグ優勝に貢献。同年のCSファイナルステージでは胴上げ投手にもなった。
15年オフにMLB・レンジャーズへ移籍する際は、当初「ヤクルトへの感謝の気持ち」と、アメリカ球界経験者としては異例の「ポスティング制度」を利用してMLB行きを模索。願い叶わず自由契約を経てのメジャー移籍となったが、去り際にも“男気”を見せたのがトニー・バーネットだった。
海を渡ってからもレンジャーズで2年連続50試合以上登板と奮闘していたが、カブスに移籍した昨シーズンは右肩の故障にも悩まされて、メジャーでは2試合登板止まり。
この度Instagramで「応援してくれてありがとう。軸足でバランスを取って、私のように投げようとしてくれたことがあるなら、ありがとう」と切り出し、「私は生涯、世界で最高のゲームをプレイする特権を持っていたし、私は夢を生きた。ボールプレイヤーであることは名誉なことです。私はラストピッチを投げました」とバーネット。
ヤクルトの優勝を支えた炎のストッパーが現役生活に別れを告げた。
▼ トニー・バーネット
投 打:右投右打
身長体重:188センチ/86キロ
生年月日:1983年11月9日(36歳)
経 歴:アリゾナ州大-米マイナー-ヤクルト(10~15年)-レンジャーズ(16~18年)-カブス(19年)
[NPB通算成績]
260試 11勝19敗 97セーブ49ホールド 防3.58
[MLB通算成績]
127試 11勝4敗 2セーブ20ホールド 防3.53
[2019年成績]
2試合 0勝0敗 防御率6.75
―――訂正とお詫び―――
初出時の年数表記に誤りがありました。
関係者・読者の皆さまにお詫び申し上げるとともに訂正いたします。
大変申し訳ございません。
(2020年01月29日11:50)