○ ロッテ 6 - 5 広島 ●
<3回戦・ZOZOマリン>

 ロッテの山口航輝が11日の広島戦で、これぞ“4番打者”という働きを見せた。

 0-0の3回一死満塁の第2打席、先発・黒原拓未が1ボールから投じた2球目のインコース寄りの146キロストレートを振り抜いた。打球はレフトスタンドに飛び込み、先制の第5号満塁本塁打となった。初回の一死一、二塁の第1打席は、二併に打ち取られていたが、しっかりと続く打席で結果を残すのが今の山口だ。

◆ リハビリの期間でパワーアップ

 山口は2月の練習試合で5本の本塁打を放ち、オープン戦でも2本のアーチを描いたが、オープン戦の終盤以降は“インコース攻め”に苦しんだ。開幕してからも2月の練習試合で見せていた打撃を披露できず、今季初本塁打は4月25日の西武戦、80打席目。さらに4月30日には『左大腿二頭筋損傷』で一軍登録抹消となった。

 「戻ってしっかりチームの力になれるように、それだけを考えてやっていました」とリハビリに励み、5月19日のDeNA二軍戦で実戦復帰し、翌20日のDeNA二軍戦では昨季一軍で11勝を挙げた大貫晋一から2本の適時打を放つなど、6試合に出場して打率.294、1本塁打、6打点。オープン戦終盤から苦しんでいたインコースに対しても、「そこを意識してやられているので、そこは何か変えていかないといけないなと思っていました」と、リハビリ期間中に対応策を考えてきた。

 打撃フォームも昨年最終盤に「力を入れすぎていたので、力を抜くために楽な位置で構えるようにしました」と肘の位置を低くしたフォームで打っていたが、今年の春季キャンプでは足の使い方を変更し、5月26日の日本ハム二軍戦頃からは肘の位置をやや高めにしたフォームで打っているように見える。「(肘を)上げたり、下げたり微調整はしています。今の自分の形にハマった、楽なとこに構えられています」と山口。再昇格後の働きぶりを見れば、リハビリ期間中に復帰後に一軍で活躍する準備ができていたと言える。

 5月28日に一軍再昇格を果たすと、30日の巨人戦で今季第2号ソロを放てば、6月5日の阪神戦では一時逆転となる第3号3ランを含む5打点の大暴れ。7日のヤクルト戦では第4号3ランを含む3安打の活躍を見せ、11日の広島戦で第5号満塁本塁打と、現在交流戦4カード連続本塁打中だ。再昇格後は打率.234(47-11)も、4本塁打14打点とポイントゲッターとしての役割を果たす。

 また、3日の阪神戦では先発・大竹耕太郎に対して今ひとつタイミングが合わず3三振を喫していたが、5-5の10回一死走者なしの第5打席、及川雅貴が2ボール2ストライクから投じた5球目のインコース152キロのストレートを詰まりながらもセンター前に安打を放った。たとえ4打席目まで無安打だったとしても、最後の打席でしっかり安打を放ったのには成長を感じた。ただ本人は「全然です。成長も何もチャンスの場面(0-3の4回一死満塁の第2打席)で三振しているので、全然良くはなかったと思います」と反省の言葉。

 再昇格後はチャンスで勝負強い打撃を披露しているが、現在の状態について「良くも悪くもってという感じです」とのこと。「1日1日しっかりやるだけです」。今季目標に掲げる30本塁打、そしてチームを勝利に導く一打をこの先、数多く放って欲しいところだ。

▼ 山口航輝の打撃成績
故障前:22試 率.187(75-14)本1 点11
復帰後:13試 率.234(47-11)本4 点14

取材・文=岩下雄太

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