“定説”とは異なるタイプの新助っ人
DeNAが“珍しい”タイプの助っ人を獲得した。
エリアン・エレラ内野手。ドミニカ共和国出身の31歳は、身長180センチで93キロのスイッチヒッター。昨シーズンはブリュワーズで83試合に出場し、打率.242で7本塁打、33打点。今シーズンはドジャースのマイナーでプレーしていた。
日本球界では、「助っ人野手=パワーヒッター」というイメージが強いが、エリアンはその定説とは異なる。
DeNAの高田繁GMが「パワーというよりはチャンスメーク。アベレージヒッターとして期待したい」と説明するように、これまでの“定説”であったスラッガータイプではない。球団の構想はあくまでも中距離打者。新助っ人には4番の筒香嘉智と5番のホセ・ロペスへのつなぎ役として期待がかかる。
献身性の高さに期待
また、エリアンは守備でも異彩を放つ。本職は二塁であるが、三塁や遊撃に加えて外野まで守れる。まさに万能型だ。
DeNAとしては二塁、もしくは三塁での起用が濃厚だが、状況やプランに応じてさまざまな戦術に対応できる器用さも魅力になる。 実際に本人も、守備については「どこを守りたいかと問われれば二塁と答えたいところだが、チームに求められるところで、僕は喜んでプレーする」と入団会見の席で断言している。
また、打撃についても「常に出塁して得点を狙う。どんな細かいことでもチームが必要とすれば遂行する。それはバントも含めてそうだ」。助っ人特有の“エゴ”はなく、献身性の高さが伺えるコメントを残した。
来日後に覚えた言葉は“センパイ”。「年上の方をリスペクトする、というところで頭に残っています」。さらに「おいしかったのはチャーハンとラーメン」と日本への順応もバッチリ。
一軍合流は申請中の就労ビザの取得後となるため、交流戦期間中となりそうだが、勢いに乗るチームをさらに加速させそうな頼もしい戦力が加わった。
混戦セ・リーグをかき回すDeNAに加わる新助っ人に注目だ。