手元重心のバットに変え、打撃好調のオリックス-渡部遥人(写真=北野正樹)

 オリックスの渡部遼人選手が、安打と本塁打、盗塁でキャリアハイの活躍をみせ、チームを牽引している。

 「(3本も打って)一番、びっくりしているのは、森さん(友哉選手)じゃないですか。昨シーズン中に『俺が現役中にホームランを打ったら、なんでもいうことを聞いてやる』って言ってましたから(笑)」。渡部がはにかみながら笑顔を浮かべた。

 渡部は桐光学園高(神奈川)、慶応大から2021年ドラフト4位でオリックスに入団。俊足と足を生かした広い守備範囲をアピールし、2022年は新人野手としてただ一人、開幕一軍入りを果たした。3年目に65試合に出場し、66打数12安打、2打点、打率.182。代走や守備固めでは起用されてきたが、打撃面に課題を残し、定位置確保には及ばなかった。

 打撃には実績もあった。2021年の大学選手権で打率.563で首位打者に輝き、4年秋のリーグ戦では打率.359の好成績を残した。ただ、プロでは少ないチャンスを生かすことはできなかった。本塁打について、森友が茶化したように聞こえるが、渡部の才能を認めていたからこその、叱咤激励だった。

 事実、渡部は昨年の秋季キャンプ中、森友から食事に誘われ「お前に足りないものは何か」と指摘された。厳しい言葉の中に、思いやりの心と、プロとして生きていくうえで打撃面を磨くことの重要性を思い知らされた。「お前のように足が速く、守備範囲が広い選手がレギュラーでいてくれたら、チームが助かるんや」と続いた言葉に、定位置奪取を誓った。

 秋季キャンプでは個人練習で、森友と日が沈むまで室内練習場で打撃マシンに向き合った。バットのヘッドを意識したフォームのアドバイスも受け、体に落とし込んだ。1月の自主トレでは、太田椋選手と松山で汗を流した。「二人とも、ポイントでのアドバイスがすごくわかりやすいんです。『こういう時にはこうなっている』『悪くなった時にはこうしている』とか。どう動いたらこの悪い形から変化することができるのかなど、よく聞かせてもらいました」と渡部。

 現在の活躍について、森友は「あれだけの守備範囲があって肩も強い。脚力もある選手がいてくれるだけで、キャッチャー的には助かります。あれで打とうもんなら、無敵だと思って伝えました。今も、守備でも助けられています」。太田は「元々、ファームでは打っていましたし、(試合に)出れば打つでしょ、という感じでした。チャンスの試合でそれをつかめるかどうかの問題だったと思います。自主トレの時から、明らかに飛距離が伸びていましたし、力強さがありました」と、才能と努力が一致したからこその飛躍だとみる。

 川島慶三・1軍打撃コーチも「去年と比べて、打撃が強くなったと感じます。チームを引っ張って、支えてくれています」。岸田護監督も「(打席の中で)何とかしようというところが、本当に見えています。必死に(食らいついて)コトを起こそうとしている姿勢が見えます」と評価する。

 好調の要因として渡部は「試合に入るまで、打席に入るまでに色々と整理ができているので、打席で慌ててはいないように思います」といい、「打席を重ねるうちに、なるべく気持ちが入りすぎないようになりました」。経験が生む余裕が好結果を生んでいるという。

 今季から、バットも変えた。手元が重くなるグリップの形状のバットを採用し、材質も変更した。強く振り込めるようになったこととの相乗効果で飛距離も伸び、26日の日本ハム戦(京セラドーム)では宗佑磨選手の4本に次いでチーム2位タイの3号3ランを放ち、チームの本拠地11連勝に大きく貢献した。

 今季の目標は、100試合出場。「途中から(守備固めで)出るだけでは届かないと思うんで、スタメンで何試合も出るつもりで設定してきました。達成できるように日々、頑張りたいと思います」。喜怒哀楽を表さず、一喜一憂しない渡部が、静かに燃えている。

取材・文=北野正樹

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北野正樹

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