山下舜平大超えを目標にするオリックス・森陽樹(写真=北野正樹)

 オリックスのドラフト2位、森陽樹投手が質の良いストレートを求め「縦振り」にフォームを変更し、チームの先輩・山下舜平大投手を目標に実戦を積んでいる。

 「自分が求めているのは、シュンペータさん(山下)を超えること。まずは追いつけるように頑張りたいです」。森陽が目を輝かせた。

 森陽は宮崎県延岡市出身で、大阪桐蔭高では2年時に春夏の甲子園に出場。190cm、90kgから最速153キロをマークした右腕で、カーブも大きな武器とする。

 フォームを変えたのは、夏の府予選が終わり野球部を引退した後。それまでは体の軸を横に使う「横振り」だったが、ドラフト会議を前に体の軸を縦に使い、腕を大きく投げ下ろす「縦振り」に。

 「高校時代はちょっと感覚が違ったらいろんな投げ方をしていたんですが、プロでは自分の持ち味を生かしたピッチングをしたいと思って。横振りでは、球速は出ていてもベース盤では弱くて、簡単に当てられたりして空振りも取れず、そこで苦しんでいたんです」と森陽。高校では自分の理想を求めるより、チームの勝利を優先したことから、思い切ったフォームの変更はできなかったようだ。プロを強く意識する中で「身長が高くて手足が長いので、角度のあるストレートを投げたい」という思いが強くなったのだ。

 成果も現れている。社会人や独立リーグを相手にした4月14、22日の実戦登板では、最速151キロをマークし、計2イニングを被安打1、奪三振2、無四球、無失点。「縦振りなら、きれいな縦回転のストレートでファウルや空振りが多く取れるようになりました」と胸を張った。

 修正能力の高さも見せつけた。14日の徳島インディゴソックス戦(杉本商事Bs舞洲)で4人の打者に対し初球ボールが3度あったが、22日のシティライト岡山戦(同)では、3人の打者に初球はストライクを取った。「状況によってはボールから入ることが大事な時もありますが、基本的に初球にどれだけ自分のベストボールを投げられるかをテーマにしています。初球でストライクを取るとピッチャー心理として自分有利のカウントを進めることができますから」。初球のストレートを狙われることが多くなるが、「それで打たれたら自分の力が足らないということ。練習すればいいんです。真っ直ぐとわかっていても打てない真っ直ぐを投げたいんです」と意に介さない。

 目標にするのは、山下。「野球だけではなく、体のケアとかにもすごく気を使っている面は参考になります。練習を誰よりもされていますし。ブレずに取り組む面なども目指したいところです」。プロ入り前から目標にしていた山下は現在、リハビリ中だが、自主トレ期間中からストイックに練習に取り組む姿を目の当たりにして、山下に追いつき超えることを強く意識したそうだ。

 「今は、結果を出そうとする時期ではないのですが、ボールの質もよくなり、きれいな縦回転になりました。自分が目指している真っ直ぐに近付いてきています」。冷静に自分を見つめ、内容重視の投球でスキルアップを目指す。

取材・文=北野正樹

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北野正樹

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