ロッテ・吉川悠斗(撮影=岩下雄太)

 「ストレートで基本的にはいこうと。速球系の球で押せていけるようにというのでやっているので、強いと見えているのは良いんじゃないかなと思います」

 ロッテの吉川悠斗は今季一軍登板はまだないが、ファームで力強いストレートを投げ込んでいる。

 2回無失点に抑えた5月3日のオリックス二軍戦、「最後の1球は力入れたというか、空振りを取りに行ったボールだったんですけど、3ボール1ストライクからの2球は結構力を入れに行ったというか、比較的に力を抜いてという感じだった。それでもマックスに近い出力が出ていたので、いい感じにきているのかなと思います」と、0-0の6回一死走者なしで山中稜真に3ボールから投じた4球目の外角147キロ見逃しストレート、5球目の低めの147キロ見逃しストレート、空振り三振を仕留めた6球目の外151キロストレートが素晴らしかった。

 2回を無失点の5月23日の西武二軍戦は、走者がいない時は150キロを超えるストレートを投げ込み、ストレートは全て145キロ以上を計測。2-3の7回先頭の炭谷銀仁朗をオールストレートで1ボール2ストライクから外角ボール気味の148キロストレートで空振り三振。「あれはブルペンでまっすぐが良いなと投げていて思ったので、大胆にやってみるかのイメージで投げました」と振り返った。

 今季3度目の先発となった6月17日のオイシックス戦は、初回12球中8球がストレートのパワーピッチングを見せるなど、6回・84球を投げ、そのうち57球がストレートだった。

 ストレートのスピードは昨年よりも明らかに上がり、強さも出ている。吉川本人も「それはめちゃくちゃあります。平均がシンプルに上がっている。40前半とかだったので、40中盤から後半くらいいっているので、2、3キロくらい上がっているんじゃないかなと思います」と手応えを掴む。「スピードが上がれば強さもさらに出てくると思うので、スピードを上げていきたい。強さは勝手に出てくるので」と話す。

 ストレートが良くなった理由について「シンプルに体がある程度パワーがついたというのはありますけど、去年は探り探りというか、立ち上がりも不安な面が強いところがあった。そこをちょっと気持ちを切り替えるというか、打たれそうだなというマインドからどっちかというと打たれないだろうくらいの心持ちで行けているのが今シーズンいい感じで来ているところではないかなと思います」と分析した。

 137、8キロの球速帯で投げるカットボールも良い。「カットもスピードが上がってきて、膨らみもそんなにない話をもらっているので、まっすぐが遅くて曲がるくらいのイメージ。それが上手いことひっかけであったり、右バッターだったら空振りに繋がってきて、余計まっすぐの強さというか、見え方が速く見えるだったりがあるんじゃないかなと思います。そこ2つ主体というか、これからやっていけたらなと思います」

 チェンジアップも、6月17日のオイシックス戦、0-0の2回先頭のウォーカーを2ボール2ストライクから空振り三振を奪ったボールはスピードがあった。

 「空振り取りに行くというか、三振取りに行く時は思いっきり腕を振ってとコーチにも言われているので、まっすぐとチェンジアップでフォームのばらつきがあるとわかっちゃうところがあると思う。まっすぐの腕の強さでチェンジアップを投げる。127とか130くらいでも全然良いかなと思っているので、空振りが取れれば。球速は気にしていないところではあります」

 6月23日の取材で「なんだったら次回投げてその次は一軍にいるくらいじゃないと僕の立場だとすぐに切られる立場でもある。他人が落ちてきたから俺が代わりに上がるというよりかは、他人を押し除けてでも自分が上がる心持ちというか、それくらいの気概がないとこの先やっていけないと思います」と意気込んでいた中で、6月17日のオイシックス戦以来の登板となった7月4日のヤクルト二軍戦、5回・72球を投げ、1被安打、4奪三振、1与四球、無失点と結果を残した。次回は一軍のマウンドか、それともファームでの登板かーー。一軍に上がった時に一気にブレイクを予感させる。そのくらい個人的に一軍で投げている姿が見たいと思わせる投手の一人だ。

取材・文=岩下雄太

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この記事を書いたのは

岩下雄太

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