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「毎日100回素振りしていた」松井秀喜が少年野球の子どもたちに教えた、本当に大切な練習とは?

読売ジャイアンツの新監督に就任した松井秀喜氏が11月1日、ENEOSとどろきグラウンド(川崎市中原区)で野球教室を開催した。自身が代表理事を務める「松井55ベースボールファウンデーション」が主催する野球教室は、日本国内で13回目、日米通算では41回目。巨人の監督就任後は初めての開催となり、全国から抽選で選ばれた小学4〜6年生の40人が参加した。


「元気よく、けがをしないように」と松井監督が子どもたちに呼びかけ、野球教室がスタート。トレーナーの指導のもと、松井監督も子どもたちと一緒にウォーミングアップを行った。打撃練習では自ら打撃投手を務め、40人に対して計260球を投げた。さらに、フリー打撃の実演では、6スイング目に右翼へ豪快な本塁打を放ち、子どもたちから大きな歓声が上がった。

続いて行われた質問コーナーでは、子どもたちからのさまざまな質問に、松井監督が自身の経験を交えながら丁寧に回答。世界の舞台で活躍した大打者は、少年野球の子どもたちにどんなアドバイスを送ったのか。そのやり取りを紹介する。

<ゴロばかり打ってしまうときの練習法>
■子どもA:
僕はバッティングのときにゴロばかり打ってしまうのですが、どうやったら打球を上げられますか?
■松井監督:
松井さんもねぇ、(ヤンキース時代は)ゴロばかり打っていて「ゴロキング」って言われてたの。トスバッティングあるでしょ? あのときにバットをボールの下にポンって(入れて)打つ練習いっぱいしてごらん? それをやって普通に打ったら、だんだんゴロじゃなくなってくるから。そういう練習をしたらすごい、いいと思います。私もそういう練習をしました。トスって打ちやすいでしょ? そのときにボールの下にバットがビュッと入るように練習してください。

<速い球を打てるようになるには?>
■子どもB:
速い球が打てないんですけど、どうしたらいいですか?
■松井監督:
速い球はやっぱり打ちにくいよね? でも慣れたら打てるようになるんだよ。だから普段から、目だけで速いボールが来るイメージをしていれば大丈夫ですよ。速いボールは力を入れて振らなくても、ちゃんと当たればポーンと飛んでいくから。まだ慣れていないから打てないんだけど、慣れたら絶対に打てるようになるから。でも、最後までちゃんとボールを見ることを意識してください。

<松井秀喜は小学生の頃、毎日何回素振りしていた?>
■子どもC:
毎日(素振りは)何スイングくらいしていましたか?
■松井監督:
みんなの年齢くらいのときは、家で100回素振りをすることをノルマにしていたんです。でもそれは僕の場合だから。数(を何回振るという)よりも、真剣に何回か振れば、それだけで全然良い練習になるので、それを習慣にすることが大切。だからできるだけ毎日続けてください。それでだいぶ良くなると思います。

<苦手な内角高めのボールを打つコツ>
■子どもD:
内角高めのボールを打つコツはありますか?
■松井監督:
内角高めはねぇ、バッターはみんな打ちづらいよね? なんでか分かるでしょ? (体とボールの)距離が近いから(ボールとの)距離が取れない。だから一番難しいんだけど、ボールを打つポイントをちょっと前にしたほうがいいよね。プロ野球選手のなかには肘を上手く曲げて上手に打つ選手もいるんだけど、(君たちは)そんなことは考えなくていいですから、なるべくちょっとポイントを前にして打てばいいと思います。

<自分のバッティングをどう分析していた?>
■子どもE:
松井さんは、自分の分析とかってどうやってやっているんですか?
■松井監督:
チェックポイントがいくつかあるんだよね。自分の中でね。それをいつも意識していました。例えば構えたときの自分の感触とか、構えてから打ちにいくときの動き方とか、あとはスイングの感触、スイングしたときの空気の音とか。そういうことを練習ではいつも意識していました。

<打席で緊張したらどうすればいい?>
■子どもF:
打席に立つときに緊張してしまうのですが、どうしたらいいですか?
■松井監督:
いい質問だねぇ。緊張しちゃうよね? 緊張したら緊張したままいくしかないんだよね。いつもやっている自分のルーティンとかない? あんまりない? 例えば、いつもネクストバッターサークルで待っているでしょ? そのときに一回素振りをしてそこに入るとか、そういうルーティンを作ってそこに集中したらいいと思う。例えば打席に入るときも、スタンスをとってピッチャーを見る。そういう一連のルーティンを自分で決める。緊張しているときもそのルーティンに集中していたら、緊張していることも少しずつ忘れていくから。それをちょっと一回やってみてください。でも、緊張はいいんですよ。緊張するんですよ、みんな。でもそのなかでも自分がいつもやっているルーティンを守っていれば、だんだん緊張に慣れてくると思います。だから試してみてください。

野球教室の最後に、松井監督は子どもたちにこんな言葉を送った。
「今日はみんな元気で素晴らしかったです。私が(初めに)言った通りね、みんな周りを見て、けがなく終わって良かったです。楽しかった? 本当? 良かったね。今日のことをね、ちゃんと家に帰ってもう一回振り返ってね。また次頑張ろう、野球をもっと頑張ろうという気持ちになってくれたら私も嬉しいので、今日ここでやったことをこれから続けていってください。今日は私も楽しかったです。ありがとうございました」

(取材・写真:永松欣也)