ニュース 2016.06.13. 06:30

ハマの仕事人・下園辰哉 「チームのために何ができるかを考えている」

 DeNAの代打の切り札・下園辰哉。「ハマの仕事人」としてチームを支えている。

 昨オフの契約更改後の会見では「自分の役割をもっと明確にしていこうと思っている。1試合に1打席。ここでどう結果を出せるか。こだわってやっていきたい」。代打として生きる覚悟を決めた。

 試合前の練習。バントケージで下園が“目慣らし”をする。バント練習後にマシーンに近づき、バットを構える。スイングすることはないが、通常よりも近くのため体感速度が上がったボールを見ることで“ここぞの一打”に備えている。

 下園はここまで代打では25打数10安打、打率は.400。代打として地位を確立するだけの結果も出しており、ここ1 番の場面で「下園」というのは、ベンチはもちろんファンも分かっている。

・4月12日阪神戦
7回一死満塁から右前2点適時打

・5月12日中日戦
6回二死二塁から左越え2点本塁打

・5月15日阪神戦
9回一死二塁から右前適時打

・6月2日西武戦
9回一死一塁から左越え適時二塁打

「打席に立ったらとにかく必死にやるだけ。先発投手が頑張っていれば勝ちをつけてあげたいという気持ちも強いし、チーム一丸で勝ちたいと。それだけですよ。自分のことは二の次。まずはチームのために自分が、何ができるかだけを考えている」

 先月、低迷していたチームを見かね、解説で訪れた横浜OBの仁志敏久氏に「お前がチームを引っ張らなくて、どうするんだ」と喝を入れられた。仁志の“説教”は数十分に及んだが、下園は先輩の厳しい声を直立不動で聞き、リーダーシップをとることを誓った。そんな下園に対し、ラミレス監督も絶対の信頼を置く。「走者がいる場面では下園。彼は勝負強い。走者をかえすことができる」。
 
 かつての阪神八木のように、下園も「神様」の称号に一歩一歩近づいている。

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