○ 広島 6 － 1 楽天 ●
＜3回戦・マツダスタジアム＞


　長いトンネルを抜けた先には明るい未来があった。広島が楽天を投打で圧倒し、5月26日以来3週間ぶり、交流戦二度目の連勝を飾った。

　投打がここまで噛み合った試合はいつぶりだろうか。広島は初回に2番菊池、3番丸の連続長打などで2点を先制すると、3回には主砲エルドレッドの2ラン、5回にロサリオのソロ弾などで着々と加点した。クリーンアップが計5打点を叩きだすなど、上位打線がきれいにつながる理想的な攻撃を展開した。

　打の主役が打線のつながりならば、投の主役は野村だ。

　4月30日の阪神戦で8失点炎上するなど、不調から1か月以上も二軍調整を続けてきた。6月9日オリックス戦で一軍復帰し、6回2失点と及第点の投球をしたが負け投手となった。この試合の結果次第ではローテーションはく奪もあり得た試合で、7回1失点と結果を残した。

　3回まで一人の走者も出さない完璧な立ち上がり、6回と7回に訪れたピンチを最少失点に留めた投球。そして何より、持ち味の制球力が復活し四死球を与えなかった事が、野村復活を強く印象付ける内容だった。

　対する楽天はこれで3連敗。交流戦順位も最下位の広島に1ゲーム差に迫られる悔しい敗戦となった。