セ・パ両リーグとも前年優勝チームが敵地で開幕
いよいよ両リーグとも、本日開幕する。
【2016年・開幕戦カードと開幕投手】
【パ・リーグ】
<Koboスタ宮城 16時00分>
西武(菊池雄星) - オリックス(金子千尋)
<西武プリンス 18時00分>
ロッテ(涌井秀章) - 日本ハム(大谷翔平)
<QVCマリン 18時30分>
【セ・リーグ】
巨人(菅野智之) - ヤクルト(小川泰弘)
<東京ドーム 18時00分>
阪神(メッセンジャー) - 中日(大野雄大)
<京セラD大阪 18時00分>
広島(ジョンソン) - DeNA(井納翔一)
<マツダ 18時00分>
左のチームが開幕主催チームになるのだが、ここで疑問が生じる。昨季のパ覇者はソフトバンク、セ覇者はヤクルトではなかったか。なぜ、開幕主催試合ではないのだろうか。
実は、開幕権は2001年までは、両リーグとも前年のAクラス球団に与えられていたが、その後は変更を重ねた。現在では、セ・リーグは前々年(2年前、つまり14年)のAクラスチームに開幕主催権が与えられ、パ・リーグは前々々年(3年前、13年)のAクラスチームに与えられるのだ。13年は、ソフトバンクは意外にも4位、優勝は楽天だったということ。このシステムは、12年から採用されている。01年までの方式が、わかりやすかったことは確かなのだが…。
過去の開幕戦では劇的弾も
さて、巨人-ヤクルトの開幕戦といえば思い出されるのが、90年4月7日。東京ドームで行われた一戦でおきた「疑惑の本塁打」だろう。8回裏一死二塁、2点ビハインドの巨人の攻撃。バッターは篠塚。投手は内藤。その初球だった。篠塚がライトポール際にフライを打ち上げる。ファウルか本塁打か。微妙なところへ飛んだが、判定は本塁打。マウンド上で崩れ落ちる内藤。「ファウルじゃないか」と野村監督が猛抗議したが、判定は覆らず、本塁打が認められた。この試合をテレビ解説していた長嶋茂雄氏は、このビデオを見て「あれ!うーん、微妙ですね」と言葉を濁したが、明らかな誤審に言葉を失っていた。
94年4月9日。この年の開幕戦、西武-近鉄戦も劇的だった。西武球場で行われた一戦は、近鉄のエース・野茂が完ぺきな投球をみせ、8回まで12奪三振、無安打。開幕戦史上初のノーヒットノーランまで、アウト3つまで迫った。得点は近鉄が3-0でリード。9回裏、その野茂の夢を打ち砕いたのが、この回の先頭打者、清原だった。ライトオーバーの二塁打でチーム初安打を記録する。続く、DHの鈴木健が四球。石毛はレフトフライに倒れたが、続くブリューワが二ゴロ失で出塁。一死満塁のチャンスとなった。近鉄ベンチは野茂を諦め、抑えの赤堀にスイッチ。ここで伊東は、前年7打数無安打に抑え込まれた赤堀から、レフトオーバーの本塁打を放ったのだ。史上初の開幕戦の逆転サヨナラ満塁本塁打。劇的な幕切れとなった。
元巨人の斎藤雅樹投手は、開幕投手を務めること6度。そして、94年から96年まで3年連続で開幕戦完封勝利を飾った。90年代の巨人の大エースは、開幕戦に強かった。小早川に3連発を食らった開幕戦もあったが…。
今季の開幕戦は、どんなドラマが待っているのだろうか。楽しみだ。