【舞洲Heroes】
オリックスの新人、窪田洋祐外野手がプロの“壁”に苦しみながらも、成長を続けている。
「こんなに使っていただけるとは思っていませんでした。結果以上に評価をしてもらい、本当にありがたい経験をさせていただいています」。窪田が、起用し続けている首脳陣に感謝の思いを口にした。
窪田は北海道由仁町出身。札幌日大高時代は投手と4番で外野手の二刀流で活躍し、2025年ドラフト4位でオリックスに入団した。50メートル5秒8、垂直跳び89センチと身体能力が高く、プロでは外野手として第一歩を踏み出した。
期待の高さは、ウエスタン・リーグ開幕のソフトバンク戦(杉本商事Bs舞洲)で、育成1位の三方陽登外野手(駒澤大、栃木ゴールデンブレーブス)とともに先発起用されたことでもうかがえる。この試合に「8番・中堅」で出場した窪田は、初打席に中前打を放ち、「6番・右翼」で出た翌日の同じカードでは、安打はなかったが、2死二塁から右前打で本塁を狙った走者をストライクのワンバウンド送球で刺す美技で投手を救った。
開幕戦での先発起用について、今季から指揮を執る風岡尚幸・2軍監督は「2年、3年先のチームを考え、新しい選手を使って新しいものを作る必要があります。そこに誰がマッチするか、キャンプから状態をずっと見てきたなかでの起用です」と説明する。
開幕から4試合で10打数3安打と3割を保っていた打率は、19試合終了時で51打数8安打、打率.157と、苦戦が続いている。1試合3三振も3度あるなど、プロの“壁”も経験している。ただ、24三振のうち見逃し三振は5度と、積極的な打撃を続けている。「高校生と比べてボールのキレがよく、(落ちる球は)見えません」と明かすが、福川将和・2軍打撃コーチは「右足への乗せ方が上手です。まだ経験が足りませんが、セットポジションやクイックにも対応ができると思います。足も速いし、身体能力はめちゃくちゃ高く、肩もいい。狙い球も彼の方から『どう思いますか』と聞いてくる。楽しみしかないですね」と高い評価を与える。
試合を重ねるたびに、成長をうかがわせる打席が続いている。4月11日のソフトバンク戦(さとやく)。第1打席、左腕・前田純投手から3球連続してチェンジアップを投じられ、空振り三振を喫した。しかし、5回はチェンジアップとらえ、強烈な打球を三塁線へ。高橋隆慶内野手の好守に阻まれ、安打にならなかったが、対応能力の高さを印象付けた。
「結果は出ていないんですが、焦ってやるべきことを見失うのは本末転倒です。焦らず結果を求め過ぎず、変に意識することなく、やっていることが勝手に出ればいいと思っています」。18歳とは思えない冷静さで、結果に一喜一憂することなく足元を固めることに集中する。
取材・文=北野正樹