日本時間20日、村上宗隆(ホワイトソックス)はアスレチックス戦に3番ファーストで先発。5回に今季8号2ランを放ち、チームの勝利に貢献した。
開幕シリーズ以来、今季2度目となる3戦連発には敵地のファンも騒然。メジャーで改めてそのポテンシャルの高さを見せつけた形だ。
一時は打率が1割台半ばまで落ち込み、なかなか打球が前に飛ばない時期もあった村上だが、そんな時も出塁率は高値で安定していた。先日の試合では低めの際どいボール球に対し、2球連続でABSチャレンジを成功させるなど、選球眼は冴え渡っている。本来のパワフルなスイングも蘇ったとなれば、本塁打の量産は自然の成り行きともいえるだろう。
そんな村上の怪力ぶりを示す数字や指標はすでに幾つも語られている。打球速度や角度などが取り上げられる機会も多いが、HR/FBと呼ばれる指標で大谷翔平(ドジャース)に“ダブルスコア”をつけているので紹介しておきたい。
HR/FBとは、フライの打球に占める本塁打の割合のことで、打者の長打力を表す指数として用いられる。
今季の村上はフライに分類された打球が20ある。それに対して、村上が描いたアーチは8本。計算式に当てはめると、村上のHR/FB は40.0%ということになる。今季のメジャー平均が10.5%なので、村上は約4倍という規格外のパワーを見せつけているのだ。
また村上のHR/FBは、20日時点で規定打席に達しているメジャーの177人の打者の中で堂々の2位。1位は42.1%のベン・ライス(ヤンキース)で、40%台に乗せているのは、この2人しかいない。
3位以下を見ても、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)が33.3%で5位タイ、カイル・シュワーバー(フィリーズ)が30.4%で9位など、メジャーが誇る長距離砲も村上には及ばない。
ちなみに、ここまで5本塁打を放っている大谷の今季HR/FBは19.2%。大谷のキャリアベストの2021年でも32.9%だったというから、村上の40.0%がどれだけすごいかが分かるだろう。
フルスイングが魅力の村上だが、開幕当初に比べると、同じ本塁打になったスイングでもいい意味で力感のないスムーズなものになっている。肩の力も抜けてメジャーの投手にさらに適応していけば、村上の本塁打量産はまだまだ続きそうだ。ジャッジらとのホームランキング争いも決して夢ではない。
文=八木遊(やぎ・ゆう)