開幕ダッシュの共通点...?
広島がセ・リーグ連覇へ向けて好スタートを切った。
11日から行われた巨人との首位攻防3連戦では、敵地でライバルをスイープ。4月に入っていまだに負けなしと、25年ぶりの優勝を掴んだ昨季の勢いをそのままに独走モードに入ってしまいそうな雰囲気すら漂う。
一方のパ・リーグは、開幕前に優勝候補に挙げられた“2強”がもたついている。ソフトバンクは6勝6敗で4位と出遅れ、昨季の日本一王者・日本ハムは4勝8敗でなんと最下位。7勝2敗で首位に立つのが昨季5位からの逆襲を狙う楽天で、13日終了時点では昨年のAクラスとBクラスのチームが逆転するという現象が起こっている。
両リーグで首位に立つ広島と楽天の共通点はというと、ともに「赤」系の色をチームカラーとしている点だ(楽天はクリムゾンレッド)。そして、この“赤”の旋風は日本だけにとどまらない。
伏兵の“赤”が奮闘
海の向こう、メジャーリーグでも“赤”をチームカラーにするチームが開幕から好調を保っている。
ア・リーグ西地区では、昨季地区4位に沈んだロサンゼルス・エンゼルスがヒューストン・アストロズと並び首位に立っている。9日のシアトル・マリナーズ戦では9回裏に6点差をひっくり返すなど、連日の逆転劇を見せ、メジャーで最も勢いに乗っているチームの一つだ。
ナ・リーグでは開幕前の下馬評がさらに低かった2チームが快進撃。中地区では、大本命のシカゴ・カブスを抑えシンシナティ・レッズが、西地区でもロサンゼルス・ドジャーズなどの強豪を抑えてアリゾナ・ダイヤモンドバックスがそれぞれ地区首位に立っている。
レッズは2015年から2年連続で地区最下位に沈むなど、若手中心で再建モードのチーム。ダイヤモンドバックスも2011年を最後にシーズン勝ち越しがなく、今季の優勝争いは厳しいとみられていた。
メジャーリーグで“赤”を基調とする強豪チームといえば、近年はボストン・レッドソックスやセントルイス・カージナルスの活躍が目立っていたが、今年はレッズやダイヤモンドバックスといった伏兵の“赤軍団”が快進撃を続けている。
この興味深い現象はどこまで続くのかか、大きな見どころのひとつとなっている。日米ともに“赤い”チームの活躍から目が離せない。
<セ・リーグ順位表>
1位 広島 ☆
2位 阪神
3位 巨人
4位 ヤクルト
5位 DeNA
6位 中日
<パ・リーグ順位表>
1位 楽天 ☆
2位 西武
3位 オリックス
4位 ソフトバンク
5位 ロッテ
6位 日本ハム
<ア・リーグ順位表>
▼ 東地区
1位 オリオールズ
2位 レッドソックス ☆
3位 ヤンキース
4位 レイズ
5位 ブルージェイズ
▼ 中地区
1位 タイガース
2位 ツインズ ☆
3位 ホワイトソックス
4位 インディアンス ☆
5位 ロイヤルズ
▼ 西地区
1位 アストロズ
1位 エンゼルス ☆
3位 アスレチックス
4位 レンジャーズ ☆
5位 マリナーズ
<ナ・リーグ順位表>
▼ 東地区
1位 メッツ
2位 ナショナルズ ☆
3位 マーリンズ
4位 フィリーズ ☆
5位 ブレーブス
▼ 中地区
1位 レッズ ☆
2位 カブス
3位 ブリュワーズ
4位 パイレーツ
5位 カージナルス ☆
▼ 西地区
1位 ダイヤモンドバックス ☆
2位 ロッキーズ
3位 ドジャース
4位 パドレス
5位 ジャイアンツ
(☆印:チームカラーに赤が含まれるチーム)
文=八木遊(やぎ・ゆう)