日本時間7月19日から、メジャーリーグ後半戦がスタートする。前半戦を振り返ると、今年も日本人投手がそれぞれのチームで活躍したと言えるだろう。田中将大のパフォーマンスは圧巻の一言。サイヤング賞を狙うダルビッシュ有と岩隈久志は期待通りの活躍。度重なる故障、そしてマイナー契約から復活を果たした松坂大輔。
彼らの前半戦を数字で振り返りながら、後半戦の活躍を楽しむためにおさらいをしておこう。
黒田博樹(ヤンキース)
メジャー7年目、ヤンキースでは3年目となった39歳のベテラン。過去6年はいずれもシーズン防御率3点台と安定した成績を残しているが、今季は防御率4.10と不本意な数字で前半戦を終えた。
特に春先はピリッとせず、4月の防御率は5.28。しかし5月以降の月間防御率は4.00、3.52、3.48と夏の到来とともに本来の投球を取り戻している。昨季は8月以降に1勝7敗、防御率5.40と大きく成績を落としが、例年はシーズン後半に調子を上げるタイプ。心配は無用だろう。
田中将大(ヤンキース)
右肘じん帯部分断裂が判明し、戦列を離れてしまったが、前半戦は米メディアの予想をはるかに上回る大活躍を見せた。自慢の制球力、切れ味抜群の決め球スプリット、そしてピンチになればなるほど力を発揮するマウンド度胸などが活躍の要因といえる。
被本塁打は15本と多かったが、うち12本は走者なしの状況だった。走者を背負った場面ではより気を配った投球をしていたことがうかがえる。特に走者を得点圏に背負った状況では被打率.153と相手の得点機にはギアを一段上げて相手打者と対峙していたのが分かる。
上原浩治(レッドソックス)
今季もレッドソックスの不動のクローザーとして最終回のマウンドに立っている。ここまで43回2/3を投げて失点はわずかに8。7点は本塁打(ソロ5本、ツーラン1本)によるもので、残りの1点も犠牲フライによる失点。自ら出した走者は1人もタイムリーで生還させていない。
昨季はオールスター後の防御率が0.28と神懸かり的な活躍を見せた。現在チームは地区最下位だが、上原が後半戦に昨年同様の活躍をすれば、10月に再び胴上げ投手になっていても不思議ではない。
岩隈久志(マリナーズ)
今季はケガで出遅れ5月に入ってようやく初登板を果たした。6月を終えて5勝4敗、防御率3.48とまずまずの数字を残していたが、7月は3試合に投げ3勝0敗、防御率1.25と上昇気流に乗ってきた。
今季は14試合中9試合でQS(クオリティスタート=6回以上投げて自責点3以下の試合)を記録。QS率は64.3%に留まるが、これを昨季ペース(72.7%)に戻してくれば去年(14勝)を上回ることも可能だろう。自慢の制球にもさらに磨きがかかり(今季96回2/3、8四球)、昨年3位だったサイヤング賞争いにも再びチャレンジできそうだ。
ダルビッシュ有(レンジャーズ)
チームはメジャーワーストの勝率.400(38勝57敗)で前半戦を終えたが、ダルビッシュはチームトップの8勝と先発投手陣では一人気を吐き3年連続のオールスターに選出された。
与四球率(昨季3.43→今季3.04)と被本塁打率(1.12→0.70)はともに良化しており投球内容は去年を上回っている。運に左右されやすいといわれ、フィールド内に飛んだ打球がヒットになる確率を表すBABIPが昨季の.264から.323と悪化しているが、逆にこの数字が改善されれば後半戦はさらなる活躍も見込めるだろう。
松坂大輔(メッツ)
完全復活を期した今季は開幕こそマイナースタートだったが、4月中旬に中継ぎとしてメジャーに昇格すると結果を残し6月には先発ローテーション入りを果たした。
ローテ入り後は安定感に欠けるが、首脳陣からの評価は高い。制球は相変わらず(与四球率5.58)だが、状況別被打率を見ると走者あり時が.186、得点圏時が.139と粘り強さを発揮している。チーム状況にもよるが、後半戦はより安定していた中継ぎに戻る可能性もありそうだ(救援時防御率2.22、先発時4.24)。そこで結果を残せばクローザーに抜擢されても不思議ではない。
彼らの前半戦を数字で振り返りながら、後半戦の活躍を楽しむためにおさらいをしておこう。
黒田博樹(ヤンキース)
メジャー7年目、ヤンキースでは3年目となった39歳のベテラン。過去6年はいずれもシーズン防御率3点台と安定した成績を残しているが、今季は防御率4.10と不本意な数字で前半戦を終えた。
特に春先はピリッとせず、4月の防御率は5.28。しかし5月以降の月間防御率は4.00、3.52、3.48と夏の到来とともに本来の投球を取り戻している。昨季は8月以降に1勝7敗、防御率5.40と大きく成績を落としが、例年はシーズン後半に調子を上げるタイプ。心配は無用だろう。
田中将大(ヤンキース)
右肘じん帯部分断裂が判明し、戦列を離れてしまったが、前半戦は米メディアの予想をはるかに上回る大活躍を見せた。自慢の制球力、切れ味抜群の決め球スプリット、そしてピンチになればなるほど力を発揮するマウンド度胸などが活躍の要因といえる。
被本塁打は15本と多かったが、うち12本は走者なしの状況だった。走者を背負った場面ではより気を配った投球をしていたことがうかがえる。特に走者を得点圏に背負った状況では被打率.153と相手の得点機にはギアを一段上げて相手打者と対峙していたのが分かる。
上原浩治(レッドソックス)
今季もレッドソックスの不動のクローザーとして最終回のマウンドに立っている。ここまで43回2/3を投げて失点はわずかに8。7点は本塁打(ソロ5本、ツーラン1本)によるもので、残りの1点も犠牲フライによる失点。自ら出した走者は1人もタイムリーで生還させていない。
昨季はオールスター後の防御率が0.28と神懸かり的な活躍を見せた。現在チームは地区最下位だが、上原が後半戦に昨年同様の活躍をすれば、10月に再び胴上げ投手になっていても不思議ではない。
岩隈久志(マリナーズ)
今季はケガで出遅れ5月に入ってようやく初登板を果たした。6月を終えて5勝4敗、防御率3.48とまずまずの数字を残していたが、7月は3試合に投げ3勝0敗、防御率1.25と上昇気流に乗ってきた。
今季は14試合中9試合でQS(クオリティスタート=6回以上投げて自責点3以下の試合)を記録。QS率は64.3%に留まるが、これを昨季ペース(72.7%)に戻してくれば去年(14勝)を上回ることも可能だろう。自慢の制球にもさらに磨きがかかり(今季96回2/3、8四球)、昨年3位だったサイヤング賞争いにも再びチャレンジできそうだ。
ダルビッシュ有(レンジャーズ)
チームはメジャーワーストの勝率.400(38勝57敗)で前半戦を終えたが、ダルビッシュはチームトップの8勝と先発投手陣では一人気を吐き3年連続のオールスターに選出された。
与四球率(昨季3.43→今季3.04)と被本塁打率(1.12→0.70)はともに良化しており投球内容は去年を上回っている。運に左右されやすいといわれ、フィールド内に飛んだ打球がヒットになる確率を表すBABIPが昨季の.264から.323と悪化しているが、逆にこの数字が改善されれば後半戦はさらなる活躍も見込めるだろう。
松坂大輔(メッツ)
完全復活を期した今季は開幕こそマイナースタートだったが、4月中旬に中継ぎとしてメジャーに昇格すると結果を残し6月には先発ローテーション入りを果たした。
ローテ入り後は安定感に欠けるが、首脳陣からの評価は高い。制球は相変わらず(与四球率5.58)だが、状況別被打率を見ると走者あり時が.186、得点圏時が.139と粘り強さを発揮している。チーム状況にもよるが、後半戦はより安定していた中継ぎに戻る可能性もありそうだ(救援時防御率2.22、先発時4.24)。そこで結果を残せばクローザーに抜擢されても不思議ではない。