ニュース 2016.01.28. 10:00

国際大会に強いキューバ 身体能力の高さの秘密とは…

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14年にはDeNAでプレーしたグリエル
 キューバは小さな島国ながら、オリンピックを始めとする国際大会において、多くの種目で好成績を収めている。

 その高い身体能力で、最近では柔道が強い。女子の最重量級現役金メダリスト・オルティズをはじめ、強いフィジカルを活かした豪快な柔道は、今や日本柔道界を恐れさせる存在だ。

 また、驚異の強さを誇るキューバ野球は、今や侍ジャパンのライバル。世界中から、キューバが一目置かれる存在になりつつある。

 2014年、そのキューバ野球のスター選手グリエルが、DeNAでプレーをすることになった。日本球界はその底知れぬ実力に未知なる期待と恐怖心を抱いていた。キューバ野球が日本の野球に、どうマッチするのか…。

 各球団の編成たちも、かなりの注目を置いていたという。契約問題等で、日本ではわずか1年間のプレーだったが、62試合に出場し11本塁打。評価は難しいが、その高い身体能力や、豪快なパワーは垣間見ることができた。

 グリエルをはじめ、キューバ選手の高い身体能力、超人並みのパワーはいったいどこから生まれているのか…?

 その答えを知るのが、キューバの野球・柔道のナショナルチームのサポートトレーナーを務め、グリエル、アルエバレエナ(ドジャース)、トマス(ダイヤモンドバックス)らのケアを行っている石原心さん(33)だ。

 WBCでもキューバ選手のトレーナを務め、国内では日本ハムの白村明弘らのケアも行っている。現在は恵比寿でジムを構える石原氏が、キューバ選手の身体の強さには驚きと新しい発見を覚えたという。

 「筋肉の強さ、柔軟性、身体形態などは、目を見張るものがあります。育った環境、食べ物…色々と要素はありますが。日本人に比べて、骨格の太さ、筋肉の質はまるで違う。特に背中の筋肉は、まるで太もものように柔らかい。これは驚きました。加えて骨盤の周りが相当に強い。前傾した骨盤を維持したまま動ける強さ。これは、野球では特に恩恵を受けると思います」と話した。

 足の裏でしっかりと地面を捉え、四肢をダイナミックに操り、全身の筋肉を出力しきるあのグリエルのフルスイング。日本人の身体能力では、不可能な、生まれつきの身体能力から生まれるスイングは、今後も侍ジャパンを苦しめることになるだろう。
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