横浜の次世代エース・石田健大が輝き始めた。
5月は4戦4勝0敗。27イニング連続無失点をマークするなど、防御率0.33の好成績で自身初の月間MVPを受賞した。ただ、石田の真価は、これから問われていくことになる。
衣替えも終わった6月。ここから先発ローテ投手にとって過酷さを増す夏場へと向かっていく。さらに、交流戦では強力打線のパ球団との対戦も待ち受ける。たった2年前、テレビのブラウン管を通して見ていた野球選手との戦いが続くことになる。
6月1日西武戦。同じ左腕の菊池雄星との投げ合いだった。
「高校時代の投球をテレビで見ていて、左腕でもこんなスピードボールが投げられるんだと思った投手」。
当時、衝撃を受けた異次元の左腕との対戦は、6回6安打5失点で完敗。自身約1カ月ぶりの黒星を喫した。「自分で勝手にピンチをつくってしまった。厳しくコースを付こうと思いすぎて、逆に自分の首を絞めてしまった」と肩を落とした。
6月8日のソフトバンク戦。またしても同じ左腕の和田毅との投げ合いだった。石田にとって憧れの選手の1人だった。
「ずっとお手本にしていた投手。ボールの出どころが見にくい。そこまでの球速じゃなくても空振りがとれる」。
憧れの和田との対戦は、今季最短の5回6安打3失点で再度完敗。“夢の投げ合い”は2敗という結果に終わった。
ただ、今後につながる確かな感触もつかんだ敗戦だった。ソフトバンク戦、3回に柳田に打たれた2ランは捕手・戸柱の要求通り内角いっぱいへの直球を被弾した。
「どこかで内をつかないといけない。自分としてはやることはやった。あれを打たれたらどうしようもない」。すっきりした表情で振り返った。
しかし、首脳陣の見方は本人の見解とは若干のギャップがあった。ラミレス監督は「全体的に投球は悪くなかった」と一定の評価をしながらも「追い込んでからの投球に課題がある。柳田の本塁打は2―2カウントからの内角球だったが、スピードが出ていない。あのスピードでは打たれてしまう」と続けた。この日は140キロにも満たない直球が中心だった。
また、篠原投手コーチは「そろそろ疲れが出る時期。もう1つ山を越えていけるか。そこを乗り越えられるかが、勝てるか勝てないかを分ける」と語る。
自分では納得のいく柳田の本塁打だったが、プロの世界は甘くない。内角を思い切り攻めたのは誰が見ても気持ちよかった。しかし、そこに球威、そして経験がなければ、プロの世界では通用しない。石田は、苦い経験を積みながら、一歩一歩成長していくだろう。
5月は4戦4勝0敗。27イニング連続無失点をマークするなど、防御率0.33の好成績で自身初の月間MVPを受賞した。ただ、石田の真価は、これから問われていくことになる。
衣替えも終わった6月。ここから先発ローテ投手にとって過酷さを増す夏場へと向かっていく。さらに、交流戦では強力打線のパ球団との対戦も待ち受ける。たった2年前、テレビのブラウン管を通して見ていた野球選手との戦いが続くことになる。
6月1日西武戦。同じ左腕の菊池雄星との投げ合いだった。
「高校時代の投球をテレビで見ていて、左腕でもこんなスピードボールが投げられるんだと思った投手」。
当時、衝撃を受けた異次元の左腕との対戦は、6回6安打5失点で完敗。自身約1カ月ぶりの黒星を喫した。「自分で勝手にピンチをつくってしまった。厳しくコースを付こうと思いすぎて、逆に自分の首を絞めてしまった」と肩を落とした。
6月8日のソフトバンク戦。またしても同じ左腕の和田毅との投げ合いだった。石田にとって憧れの選手の1人だった。
「ずっとお手本にしていた投手。ボールの出どころが見にくい。そこまでの球速じゃなくても空振りがとれる」。
憧れの和田との対戦は、今季最短の5回6安打3失点で再度完敗。“夢の投げ合い”は2敗という結果に終わった。
ただ、今後につながる確かな感触もつかんだ敗戦だった。ソフトバンク戦、3回に柳田に打たれた2ランは捕手・戸柱の要求通り内角いっぱいへの直球を被弾した。
「どこかで内をつかないといけない。自分としてはやることはやった。あれを打たれたらどうしようもない」。すっきりした表情で振り返った。
しかし、首脳陣の見方は本人の見解とは若干のギャップがあった。ラミレス監督は「全体的に投球は悪くなかった」と一定の評価をしながらも「追い込んでからの投球に課題がある。柳田の本塁打は2―2カウントからの内角球だったが、スピードが出ていない。あのスピードでは打たれてしまう」と続けた。この日は140キロにも満たない直球が中心だった。
また、篠原投手コーチは「そろそろ疲れが出る時期。もう1つ山を越えていけるか。そこを乗り越えられるかが、勝てるか勝てないかを分ける」と語る。
自分では納得のいく柳田の本塁打だったが、プロの世界は甘くない。内角を思い切り攻めたのは誰が見ても気持ちよかった。しかし、そこに球威、そして経験がなければ、プロの世界では通用しない。石田は、苦い経験を積みながら、一歩一歩成長していくだろう。