日ハム・高梨とロッテ・二木が7勝
今季のプロ野球も残り50試合を切り、優勝、CS、タイトル、新人王争いが激しくなってきた。パ・リーグの新人王争いを見ると、新人王の資格を持つ2年目以降の選手の活躍が目立つ。
新人王の資格は、ルーキーだけでなく、海外のプロ野球リーグに参加した経験のない選手のうち、支配下選手に初めて登録されてから5年以内、前年までの出場が投手は30イニング以内、野手は60打席以内の選手も対象となっている。
ここへ来て、プロ3年目の日本ハム・高梨裕梨が存在感を見せる。昨季まで一軍登板は、わずかに2試合、投球回数は7回1/3しか投げていなかった。3年目の今季は、開幕一軍を掴むと、春先は主にビハインドゲームのリリーフとして活躍。
6月8日の広島戦で今季初先発を果たすと、その後は、先発ローテーションに定着。先発に転向してからは、8試合に登板して、5勝0敗、防御率1.59と抜群の安定感を誇る。13日の楽天戦では、則本昂大と手に汗握る投手戦となったが、9回を3安打、6奪三振、無失点に抑える好投で完封勝利をマークし、今季7勝目を手にした。
ロッテの高卒3年目・二木康太も、高梨と同じく7勝をマークする。二木は昨季まで、一軍での登板はわずかに1。投球回数も5回と新人王資格を残し、今季を迎えた。今季はキャンプ、オープン戦で結果を残し、開幕先発ローテを手にすると、4月12日の楽天戦で9回1失点に抑え、プロ初完投、初勝利。その後も、ローテーションの一員として投げ、ここまで7勝7敗、防御率4.88の成績を残す。勝ち星は高梨と同じだが、防御率が4点台後半というのが気になるところだ。
ルーキーたちも負けていない
新人王資格を持つ5年目以内の選手の活躍が目立つが、ルーキーも負けていない。楽天のドラフト3位ルーキー・茂木栄五郎は、春先こそ苦しんだが、現在はプロの球に適応している。特に5月は14日と15日のロッテ戦で2試合連続4安打を記録するなど、月間打率.371をマーク。
6月26日のソフトバンク戦で負傷し、1カ月戦列を離れた時期もあったが、復帰後も遊撃のレギュラーとして出場する。7日の西武戦から11日のロッテ戦にかけて4試合連続マルチ安打を記録するなど、即戦力としての活躍を見せる。
投手では、ロッテのドラフト2位の関谷亮太が、ここまでパ・リーグ新人最多の4勝を挙げる。春先は二軍スタートだったが、昇格後は、先発ローテーションの一員として、その役割を果たす。13日のソフトバンク戦では敗戦投手となったが、7回を3失点に抑えた。
今季もパ・リーグの新人王は、ルーキーから選ばれるのか。それとも、新人王有資格者の選手たちが獲得するのか。今後も新人王有資格者たちの活躍に注目だ。
パ・リーグ新人王有資格者の主な成績
高梨裕稔(日本ハム)成績:31試 7勝2敗 防1.67
二木康太(ロッテ)
成績:17試 7勝7敗 防4.88
茂木栄五郎(楽天)
成績:77試 率.279 本1 点27
関谷亮太(ロッテ)
成績:11試 4勝2敗 防3.29
※成績は8月13日時点