アジアの頂点を目指して...
夏の甲子園の熱も冷めやらぬ中、球児たちの新たな戦いがはじまった。
8月30日から台湾で開幕する「第11回 BFA U-18アジア選手権」へ向けて、侍ジャパンU-18代表チームが本格始動。作新学院を54年ぶりの全国制覇へと導いた今井達也をはじめとする高校野球のオールスターが集結した。
午前中に合同練習を行い、夜は千葉県内で公式記者会見と結団式も開催。会見にはチームを率いる小枝守監督と八田英二高野連会長、選手では主将を務める小池航貴(木更津総合)、藤平尚真(横浜)、今井達也(作新学院)の計5名が出席した。
「機動力野球で頂点を」
今回の代表チームを率いるのは、かつて拓大紅陵高で指揮を執った小枝守監督。今回のメンバーに関しては「木製バットになり、長打が少なくなるということがあるので機動力を重視した」と説明。「機動力を武器に、軸を打つ選手がきっちりと返す」野球を目指すと語った。
特に注意すべきチームには韓国、台湾、中国を挙げる。まだデータ等は入っていないものの、これまでの経験から「日本に対してのライバル心。気迫が違う」ということを挙げ、この3カ国の名前を挙げている。
「目指すはどんな大会でも頂点」――。5年ぶりの優勝へ向けて力強く意気込みを語った。
「このチームに選ばれた幸せを胸に頂点へ」
また、チームをまとめる主将には、木更津総合の小池航貴が選ばれた。
「びっくりした。嬉しい気持ちと不安な気持ちが半々」とは語ったものの、「今はやってやるという気持ち」と力強いコメントも。
「このような素晴らしい選手たちと戦えるのも最初で最後。このチームに選ばれた幸せを感じながら頂点を目指してやっていきたい」と想いを述べている。
チームはこのあと大学生を相手に2試合の練習試合を行い、27日(土)には侍ジャパン大学代表と壮行試合で激突。“先輩”を相手に仕上げを行い、決戦の地へと飛び立つ。
ポイントは「今回の投手陣がどれだけ踏ん張れるか、野手は木のバットへの対応と機動力がどこまで通用するのか」と小枝監督。
甲子園優勝投手の今井達也(作新学院)も、「勝負事なので勝ち負けはありますけど、その中で自分たちに何ができるか、足りないものは何かを見つめていけたら良い」と語っており、壮行試合は大会本番へ向けたひとつの試金石となりそうだ。
【侍ジャパンU-18代表】
▼ 監督・コーチ
監督:小枝 守(元拓大紅陵高・野球部監督)
ヘッドコーチ:大藤敏行(元中京大中京高・野球部監督)
コーチ:米沢貴光(関東一高・野球部監督)
コーチ:東 哲平(敦賀気比高・野球部監督)
▼ 投手
11 寺島成輝(履正社)
13 藤嶋健人(東邦)
14 堀 瑞輝(広島新庄)
15 早川隆久(木更津総合)
16 藤平尚真(横浜)
17 高橋昂也(花咲徳栄)
18 今井達也(作新学院)
19 島 孝明(東海大市原望洋)
▼ 捕手
10 九鬼隆平(秀岳館)
12 渡辺雄太(いなべ総合)
▼ 内野手
1 小池航貴(木更津総合) ☆主将
2 伊藤優平(八戸学院光星)
3 入江大生(作新学院)
4 佐藤勇基(中京大中京)
5 松尾大河(秀岳館)
6 林中勇輝(敦賀気比)
▼ 外野手
7 納 大地(智弁学園)
8 鈴木将平(静岡)
【第11回 BFA U-18アジア選手権】
▼ 開催期間
2016年8月30日~9月4日
▼ 開催地
台湾・台中(台中インターコンチネンタル野球場/台中野球場)
▼ 出場する国と地域
[グループA] 日本、香港、インドネシア、チャイニーズ・タイペイ
[グループB] 韓国、中国、フィリピン、タイ
▼ 日本の過去の成績
☆優勝回数:4回(1994年、1998年、2005年、2011年)
・前回(第10回/2014年) 準優勝
・前々回(第9回/2011年) 優勝