人々がマリーンズに最も関心を持った日は…?
世界中の検索傾向がわかるGoogleトレンド。各球団名の検索回数を日ごとに集計し、今年3月の開幕からレギュラーシーズン終了までの約半年間で“最も検索回数が多かった日”をトップ3形式にまとめ、球団ごとに振り返っていく。
今季は最後まで楽天とAクラスを争ったロッテ。最終的には4位に終わり、69勝70敗4分と惜しくも勝率5割には届かなかったが、若き先発投手たちが次々に台頭するなど、来季以降に向けて光明が差したシーズンでもあった。そんなロッテの2019年を検索回数で見ると、なんと注目は6月の同一カード3連戦に偏っていた。
1位:6月4日=対阪神(ZOZOマリン)
3位:6月6日=対阪神(ZOZOマリン)
▼ 6月4日:ビジター側の阪神ファンが狂喜乱舞
2019年・ロッテの検索回数1位は、6月4日の阪神戦。交流戦開幕戦が最も多くの注目を集めた。
試合前の時点で借金「1」だったロッテは涌井秀章が先発。3点を先行されながら、味方が2回に荻野貴司の2点適時打などで追いつくも、5回に涌井が梅野隆太郎に一発を浴びて失点。勝ち越しを許してしまう。
食らいつきたい打線も本塁が遠く、1点差を詰められないまま迎えた終盤にロッテのリリーフ陣がつかまる。9回には闘病から復活してこの日一軍に昇格したばかりの原口文仁が代打で適時二塁打を放つなど、レフトスタンドに詰めかけた阪神ファンが狂喜乱舞の展開となり、3-11で大敗を喫した。
ロッテと交流戦といえば、名物となっているのが「挑発ポスター」。今年は阪神に対して「その読み、的外れやのぉ~」と、指揮官である「矢野」監督をもじった宣戦布告を行ったが、終わってみれば返り討ちにあう格好に。悔しい敗戦となった。
【ZOZOマリン】ロッテ - 阪神(1回戦)
神|210 010 025|11
ロ|030 000 000|3
▼ 6月5日:執念の連敗阻止!
第2位はその翌日、6月5日の阪神戦。大敗のショックを振り払いたいロッテが意地を見せた。
前日に続き、序盤から点を取る展開になったこの試合。ロッテは先制を許すも、2回に吉田裕太の適時打などで2点を奪い、すぐさま逆転に成功。3回には井上晴哉が2ランを放って阪神を突き放していく。
6回に1点差まで詰め寄られたものの、7回以降はリリーフ陣が再三のピンチをしのぎ、5-4で逃げ切り勝ち。星をひとつ取り返して1勝1敗のタイに持ち込んだ。
【ZOZOマリン】ロッテ - 阪神(2回戦)
神|010 201 000|4
ロ|022 010 00X|5
▼ 6月6日:決戦!勝ち越しをかけた第3ラウンド
そして、第3位は6月6日。阪神との3連戦・最終戦だ。
互いにカード勝ち越しをかけた戦い。交流戦最初のカードを勝利で飾りたいロッテは、先発マウンドに期待の若手・種市篤暉を送る。初回にいきなり2点を失うなど苦しいマウンドになるかに思われたが、4回以降は安定した投球で追加点を許さず、7回まで投げて3失点と先発としての仕事を果たす。
試合は2-3で迎えた9回裏、ロッテは阪神の守護神ラファエル・ドリスからチャンスを作ると、土壇場で清田育宏が値千金の同点打。試合を振り出しに戻し、延長戦に持ち込む。
しかし、執念を見せたロッテはその直後の10回表に糸井嘉男に適時打を浴び、3-4と再び1点差。勝ち越しを許してしまうと、10回裏は左腕の島本浩也を前に無得点に終わってゲームセット。延長戦の末に敗れ、交流戦最初のカードを勝ち越しでスタートすることができなかった。
【ZOZOマリン】ロッテ - 阪神(3回戦)
神|201 000 000 1|4
ロ|100 100 001 0|3
このオフはドラフト会議で目玉の佐々木朗希を引き当てたことにはじまり、FA戦線では美馬学に福田秀平と一気に投打の新戦力をゲット。ますます来季に向けた希望の光は大きくなっている。勢いに乗るロッテは、パ・リーグをかき回す存在となるだろうか。
文=八木遊(やぎ・ゆう)