コラム 2014.06.09. 17:31

勝ち試合を勝ち切れない阪神  9年ぶりのリーグ優勝は遠い!?

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4回、勝ち越し本塁打を放ったマートン(9)を迎える阪神・大和(右)ら=5月14日・どらドラパーク米子(c)KYODONEWS
能見篤史,


ファンが地団駄を踏む嫌な負け方のオンパレード


 このところ、阪神ファンにとっては梅雨入り以上にうんざりするようなニュースが続いている。6月6日のオリックス戦では、能見篤史に代わりマウンドに上がった福原忍が8回に痛恨の3ランを喫して逆転負け。完全な勝ち試合を落としてしまった。防御率1点台前半のパ・リーグを代表するエース・金子千尋を向こうに回し、3回までに2得点。能見が4試合連続二桁三振のリーグタイ記録を成し遂げるなど、中盤まで漂っていた快勝ムードはどこへやら……。痛すぎる敗戦に、ファンの心はまさに曇天であろう。

 しかも、「長いシーズン、こんな試合もあるさ」と片付けられないのが頭の痛いところ。振り返ってみると、6月3日の楽天戦では守護神・呉昇桓が救援失敗。9回だけで4失点しサヨナラ負け。5月31日の日本ハム戦では安藤優也がサヨナラ2ランを被弾。5月29日の西武戦は先発・岩崎優以下、加藤康介ら登板全投手が失点し、2対13の完敗。5月28日の同じく西武戦では安藤、呉昇桓がいずれも失点。終盤3イニングに6失点し5対7と逆転負け。直近の敗戦全てが、なんとも歯がゆい展開ばかりなのだ。

ベテラン頼りもすでに限界 待たれる若手リリーフの出現


 原因ははっきりしている。今季もリリーフの中心は福原、加藤、安藤の3人。昨季、それぞれ1.20、1.97、2.28と文句のつけようのない防御率を残した彼らも今季はこれまで防御率3点台とぴりっとしない。それもそのはず。投手陣最年長の福原をはじめ、そろって30代後半のベテラン勢が、昨季は合わせて169試合にも登板したのだ。疲労が残っていないわけがない。

 福原に至っては右内転筋の張りで一時離脱し、6月3日に出場選手登録されたばかり。それでも病み上がりの福原を使わざるを得ないところが今の阪神が勝ち切れない要因のひとつだろう。3人をおびやかす若手がまるで見当たらないのである。「30歳でも阪神では若手」と自嘲するファンも多いが、さすがに30代後半の3人にはそのジョークも通用しない。

 攻撃陣はといえば、(打率2割を切る福留孝介にこだわるオーダーには首をかしげところもあるが)西岡剛らをけがで欠く現状ではほぼベストメンバーといえよう。しかも打線は水物である。広島、巨人も足踏みしているが、振り返れば最大7ゲーム差あった中日が2ゲーム差に迫っている。

 首位争いをしながらBクラスも見えてきた。2005年以来のリーグ優勝を狙うには、夏場の投手陣の踏ん張りが欠かせない。当時の優勝チームを牽引したJFKの再現とまでは言わないまでも、ベテラン3人に食ってかかるような生きのいい若手投手の出現が待たれる。


文・清家茂樹(せいけ・しげき)

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