昨年に実施されて話題となった、横浜DeNAベイスターズの「100万円チケット」。この企画が今年も実施されると聞いて、『ベースボールキング』取材班が密着取材をしてきました。
野球ファンなら誰もが気になる「オリジナルでラグジュアリーな一日」がどんなものだったか、その詳細をレポートします。
緊迫した投手戦が続いた後に満塁ホームラン。会心の勝利でした!(写真=平山耕一)
4月29日の「昭和の日」、朝9時30分。横浜スタジアムに白いリムジンが到着します。その長~い車体から降り立ったのは、今回の100万円チケット購入者である雑賀さんファミリーでした。
雑賀さんにとって、今回の100万円チケットはおじいさまへのプレゼントだそうです。89歳のおじいさまは何と、中畑清監督と同じ福島県矢吹町中畑村の出身で、昔から大の中畑ファン。そんなおじいさまに喜んでもらいたいと、今回の企画に応募したのです。
雑賀さん(ご本人)、おじいさま、おばあさま、おじいさまの弟さん(同じく中畑村のご出身)、おかあさま、妹さん、そして4歳の息子さんの総勢7名4世代のご家族が、今回の企画の主役です。
この日の中日ドラゴンズ戦、試合開始は13時なのですが、その3時間半も前の会場入り。早すぎるんじゃないの? なんて思うなかれ。この時間に行われているDeNAベイスターズの練習を間近で見学できるのです。
グラウンド脇の取材エリアにやって来た雑賀さんファミリーは大興奮。それも当然です。練習とは言え、ほんの数メートルの距離から見ることができるのだから、これは特別な体験。ティーバッティングや守備練習も、スタンドから見るのとでは迫力が違います。
取材記者と同じエリアにいるので、選手やコーチングスタッフが次々と通りがかり、挨拶をしていってくれます。「定位置」であるサードの守備位置から練習を眺めていた中畑監督も、雑賀さんファミリーのところにやってきて、しばしご歓談。故郷の話、DeNAベイスターズの話に花が咲きます。
また、うれしい偶然もありました。佐々木主浩さんの野球殿堂表彰を記念したセレモニーがこの日に行われるということで、かつての「ハマの大魔神」と話す機会もあったのです。これには1998年の横浜ベイスターズ優勝時に強い思い入れを持つ、雑賀さんの妹さんが大興奮。話を聞くと、当時はスコアブックをつけて応援するほどの熱の入れようだったんだとか。
たっぷり1時間以上も練習見学を堪能した後は、球場の裏側へと案内されます。まずはブルペン。テレビ中継で登板に備える投手たちの様子を目にする事もありますが、実際に行ったことのある人は少ないはず。ブルペンのマウンドからボールを投げてみたり、リリーフカーに乗って記念撮影をしたり。その後は室内練習場も見学。こちらも思い出に残る経験となりました。
会心の勝利を見届けた後は、中畑清監督とのディナークルーズとなりました(写真=平山耕一)
あっという間に試合開始の13時。今回は雑賀さんの妹さんが始球式に登場しました。見事な投球でこれから試合に臨むDeNAベイスターズの選手たちに勢いをつけます。
そして、ホームベースの後ろ側という最高の位置にある「YOKOHAMA BAY LOUNGE」での試合観戦。しかも高田繁GMによるスペシャル解説付きです。
DeNAベイスターズの久保康友投手とドラゴンズの山井大介投手の緊迫した投げ合いとなったこのゲーム、ベイスターズファンなら覚えているでしょう。2-2で迎えた8回裏に、荒波翔選手がライトスタンドに飛び込む満塁ホームランを放った、6-2の会心の勝利でした。
「今年の序盤戦で最高の試合」との呼び声も高い勝利を、スタンド一体となって喜ぶ中、雑賀さんファミリーは再びグラウンドに出てヒーローインタビューを見守ります。そして、殊勲の荒波選手と固い握手を交わしたのでした。
その後は、パシフィコ横浜の海側にある「ぷかりさん橋」に移動。ここが本日最後のイベント、ディナークルーズの出発地なのです。そこには、ユニフォームからジャケットに着替えた中畑監督が待っていたのでした。
練習見学の時は試合前とあって「勝負師」の顔だった監督ですが、ここでは完全にリラックスモード。「いい試合だったでしょう!」と満面の笑顔を見せてくれました。
中畑監督と球団の池田社長が同乗し、最高級ホテルのお食事でおもてなし。船がぷかりさん橋を離れてから間もなく日が落ちて、横浜の夜景を見ながらの「勝利の宴」となりました。
ここで最後のサプライズが登場。ディナーに合わせたワインということで、中畑監督の奥さまの故郷である山梨の最高級甲州ワイン、勝沼醸造のものが特別に提供されました。甲州種の世界的な評価を引き上げ、甲州ワインブームの火付け役と言われる勝沼醸造のワインをワイナリーのオーナーである有賀さん自ら、料理との相性を含めたワインの特徴を説明しながらサーブしてくれました。これには中畑監督も驚いた様子。しかも奥様の妹さんと有賀オーナーがお知り合いということも判明し、会心の勝利とおいしいワインに楽しく酔いしれたようです。
なんとも中身の濃い一日を終え、雑賀さんが感想を語ってくれました。「今日は満塁ホームランも見られて、最高の体験ができました。祖父も昔から大ファンの中畑監督に会えて、涙を流して喜んでいました。祖父に喜んでもらいたくてこの企画に応募したので、望みが叶って本当に良かったです」
中畑監督と別れの挨拶をした雑賀さんファミリーは、ぷかりさん橋のすぐ隣にある最高級ホテル、「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」のスイートルーム、『ジム・トンプソンスイート』にご宿泊。最高の一日を締めくくりました。
横浜DeNAベイスターズの担当者によれば、多くのファンに楽しんでもらうべく、今後も様々なスペシャルチケットやスペシャルイベントを企画していくとのこと。同じく『ベースボールキング』編集部も、日本の野球をもっと盛り上げるために頑張っていきます!
『ベイスターズ100万円チケット』の詳細をさらに紹介! 写真ギャラリーはこちら
取材・ベースボールキング編集部
写真・平山耕一
協力・横浜DeNAベイスターズ
野球ファンなら誰もが気になる「オリジナルでラグジュアリーな一日」がどんなものだったか、その詳細をレポートします。
緊迫した投手戦が続いた後に満塁ホームラン。会心の勝利でした!(写真=平山耕一)
たっぷり1時間の練習見学
雑賀さんにとって、今回の100万円チケットはおじいさまへのプレゼントだそうです。89歳のおじいさまは何と、中畑清監督と同じ福島県矢吹町中畑村の出身で、昔から大の中畑ファン。そんなおじいさまに喜んでもらいたいと、今回の企画に応募したのです。
雑賀さん(ご本人)、おじいさま、おばあさま、おじいさまの弟さん(同じく中畑村のご出身)、おかあさま、妹さん、そして4歳の息子さんの総勢7名4世代のご家族が、今回の企画の主役です。
この日の中日ドラゴンズ戦、試合開始は13時なのですが、その3時間半も前の会場入り。早すぎるんじゃないの? なんて思うなかれ。この時間に行われているDeNAベイスターズの練習を間近で見学できるのです。
グラウンド脇の取材エリアにやって来た雑賀さんファミリーは大興奮。それも当然です。練習とは言え、ほんの数メートルの距離から見ることができるのだから、これは特別な体験。ティーバッティングや守備練習も、スタンドから見るのとでは迫力が違います。
取材記者と同じエリアにいるので、選手やコーチングスタッフが次々と通りがかり、挨拶をしていってくれます。「定位置」であるサードの守備位置から練習を眺めていた中畑監督も、雑賀さんファミリーのところにやってきて、しばしご歓談。故郷の話、DeNAベイスターズの話に花が咲きます。
また、うれしい偶然もありました。佐々木主浩さんの野球殿堂表彰を記念したセレモニーがこの日に行われるということで、かつての「ハマの大魔神」と話す機会もあったのです。これには1998年の横浜ベイスターズ優勝時に強い思い入れを持つ、雑賀さんの妹さんが大興奮。話を聞くと、当時はスコアブックをつけて応援するほどの熱の入れようだったんだとか。
たっぷり1時間以上も練習見学を堪能した後は、球場の裏側へと案内されます。まずはブルペン。テレビ中継で登板に備える投手たちの様子を目にする事もありますが、実際に行ったことのある人は少ないはず。ブルペンのマウンドからボールを投げてみたり、リリーフカーに乗って記念撮影をしたり。その後は室内練習場も見学。こちらも思い出に残る経験となりました。
会心の勝利を見届けた後は、中畑清監督とのディナークルーズとなりました(写真=平山耕一)
満塁ホームランと勝利の宴
あっという間に試合開始の13時。今回は雑賀さんの妹さんが始球式に登場しました。見事な投球でこれから試合に臨むDeNAベイスターズの選手たちに勢いをつけます。
そして、ホームベースの後ろ側という最高の位置にある「YOKOHAMA BAY LOUNGE」での試合観戦。しかも高田繁GMによるスペシャル解説付きです。
DeNAベイスターズの久保康友投手とドラゴンズの山井大介投手の緊迫した投げ合いとなったこのゲーム、ベイスターズファンなら覚えているでしょう。2-2で迎えた8回裏に、荒波翔選手がライトスタンドに飛び込む満塁ホームランを放った、6-2の会心の勝利でした。
「今年の序盤戦で最高の試合」との呼び声も高い勝利を、スタンド一体となって喜ぶ中、雑賀さんファミリーは再びグラウンドに出てヒーローインタビューを見守ります。そして、殊勲の荒波選手と固い握手を交わしたのでした。
その後は、パシフィコ横浜の海側にある「ぷかりさん橋」に移動。ここが本日最後のイベント、ディナークルーズの出発地なのです。そこには、ユニフォームからジャケットに着替えた中畑監督が待っていたのでした。
練習見学の時は試合前とあって「勝負師」の顔だった監督ですが、ここでは完全にリラックスモード。「いい試合だったでしょう!」と満面の笑顔を見せてくれました。
中畑監督と球団の池田社長が同乗し、最高級ホテルのお食事でおもてなし。船がぷかりさん橋を離れてから間もなく日が落ちて、横浜の夜景を見ながらの「勝利の宴」となりました。
ここで最後のサプライズが登場。ディナーに合わせたワインということで、中畑監督の奥さまの故郷である山梨の最高級甲州ワイン、勝沼醸造のものが特別に提供されました。甲州種の世界的な評価を引き上げ、甲州ワインブームの火付け役と言われる勝沼醸造のワインをワイナリーのオーナーである有賀さん自ら、料理との相性を含めたワインの特徴を説明しながらサーブしてくれました。これには中畑監督も驚いた様子。しかも奥様の妹さんと有賀オーナーがお知り合いということも判明し、会心の勝利とおいしいワインに楽しく酔いしれたようです。
なんとも中身の濃い一日を終え、雑賀さんが感想を語ってくれました。「今日は満塁ホームランも見られて、最高の体験ができました。祖父も昔から大ファンの中畑監督に会えて、涙を流して喜んでいました。祖父に喜んでもらいたくてこの企画に応募したので、望みが叶って本当に良かったです」
中畑監督と別れの挨拶をした雑賀さんファミリーは、ぷかりさん橋のすぐ隣にある最高級ホテル、「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」のスイートルーム、『ジム・トンプソンスイート』にご宿泊。最高の一日を締めくくりました。
横浜DeNAベイスターズの担当者によれば、多くのファンに楽しんでもらうべく、今後も様々なスペシャルチケットやスペシャルイベントを企画していくとのこと。同じく『ベースボールキング』編集部も、日本の野球をもっと盛り上げるために頑張っていきます!
『ベイスターズ100万円チケット』の詳細をさらに紹介! 写真ギャラリーはこちら
取材・ベースボールキング編集部
写真・平山耕一
協力・横浜DeNAベイスターズ