阪神・高山、DeNA・今永が新人王候補の筆頭だったが…
オールスターが終了し、18日から後半戦がスタートする。今後のプロ野球は、優勝、CS、タイトル、新人王争いが前半戦以上に激しさを増していく。そこで、セ・リーグの新人王争いを見ていきたい。
新人王の資格は、ルーキーだけでなく、海外のプロ野球リーグに参加した経験のない選手のうち、支配下選手に初めて登録されてから5年以内、前年までの出場が投手は30イニング以内、野手は60打席以内の選手も対象となっている。
春先は、ルーキーながらオールスターに出場した高山俊(阪神)が3・4月に2度、1試合に4安打を記録すれば、投手では5月に4勝を挙げた今永昇太(DeNA)が、新人王候補の筆頭かと思われた。
高山は規定打席に到達しているものの、ベンチを温めるケースが増え、春先に比べると存在感が薄くなっている。今永も6月4日のロッテ戦で、自己最短の3回5失点でノックアウトされるなど、6月18日の楽天戦を最後に一軍登板はない。
広島・岡田、DeNA・戸柱が存在感
新人王候補の本命と言われていた2人が結果を残せていない中、高山、今永と同じドラフト1位でプロ入りした岡田明丈(広島)が、ここへ来て存在感を見せている。
岡田は3・4月、リリーフで登板した4月28日のヤクルト戦で6失点するなど、2試合に登板して、防御率7.71と精彩を欠いた。しかし、5月に入ると白星には恵まれなかったものの、3試合に先発し、いずれもQS(6回3自責点以内)を記録。
6月は、25日の阪神戦で6回2失点に抑え、プロ初勝利をマークするなど、月間防御率1.73と抜群の安定感を誇った。勝ち星こそ2勝だが、現在は首位を走る広島で、先発ローテーションを任されており、調子を落とさなければ、新人王も十分狙える位置につけている。
野手では、高山とともに新人でオールスターに出場した戸柱恭孝(DeNA)も候補の一人。NTT西日本からドラフト4位でプロ入りした戸柱は、新人では球団史上初となる開幕スタメンマスクを被った。
DeNAといえば長年、捕手を固定することができず苦しんでいたが、戸柱は新人ながらここまでチーム最多の69試合で、先発マスクを被る。チーム防御率もリーグ2位の3.54を記録しており、好リードで投手陣を支えている。
その他、プロ4年目の今季ブレイクしている下水流昂(広島)、北條史也(阪神)も新人王の有資格者だ。この中から、新人王争いを抜け出すのは誰になるだろうか。
セ・リーグ新人王有資格者の主な成績
高山俊(阪神)
成績:80試 率.270 本2 点31
今永昇太(DeNA)
成績:12試 5勝5敗 防2.48
岡田明丈(広島)
成績:11試 2勝3敗 防3.03
戸柱恭孝(DeNA)
成績:75試 率.232 本1 点12
※成績は7月16日時点