ニュース 2014.10.09. 16:57

中日が唯一の代表ゼロ…思い出される第2回WBCの記憶

 11月に行われる日米野球に出場する「侍ジャパン」の28選手が9日、正式に発表された。最多の5選手を輩出したのはパ・リーグで激しい優勝争いを繰り広げたソフトバンクとオリックスの5人。以下、各チームの顔と言うべきスター選手が名を連ねたが、唯一、中日選手の名がリストには記されていなかった。

 今年の中日は、故障者が相次ぎチームも2年連続Bクラスとなる4位に低迷した。それでもリーグ3位の186安打を放った大島に、主軸として規定打席をクリアした平田。さらに投手陣でも、中継ぎとして奮投した福谷や又吉など楽しみな若手は多くいる。特に、11月20日のエキシビジョンマッチは沖縄で行われるため、又吉にとっては最高の凱旋登板になるところだったが、こちらはすでにドミニカでのウインターリーグに参加することが決まっている。

 中日の「代表ゼロ」で真っ先に思い出すのが、2009年の第2回WBCだ。代表を率いることが決まった原監督が各球団へ選手派遣の協力を要請したが、前年の北京五輪で岩瀬や川上が故障したこともあり、中日の全選手は揃って辞退。これには原監督も「1球団においては、誰ひとりも協力者がいなかった。やや寂しいことでした」と沈痛なコメントを残した。当時、中日の監督だった落合氏は、前述の故障者を盾にしてチームとしての正当性を主張したが、その後、代表チームが見事に連覇を果たしたため、結果的に中日ナインは肩身の狭い思いをした。

 2013年の第3回WBCでは、故障で離脱の吉見も含め5選手を送り出したが、当時の中日監督は高木守道氏。現在の中日には再び落合氏がGMとして関わっているため、変に勘ぐりたくもなる。ちなみに今回の代表は、19人がパ・リーグの選手で、セ・リーグの選手は9人。3分の2以上をパの選手が占めることになった。

 チーム別の日本代表メンバーは下記の通り。

●5選手
ソフトバンク:今宮健太、松田宣浩、内川聖一、柳田悠岐、中村晃
オリックス:松葉貴大、金子千尋、西勇輝、伊藤光、糸井嘉男

●3選手
広島:前田健太、菊池涼介、丸佳浩
西武:岸孝之、牧田和久、高橋朋己
楽天:則本昂大、嶋基宏、銀次

●2選手
巨人:小林誠司、坂本勇人
ヤクルト:小川泰弘、山田哲人
日本ハム:大谷翔平、中田翔

●1選手
阪神:藤浪晋太郎
DeNA:井納翔一
ロッテ:西野勇士

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