現地時間14日(日本時間15日)、シンシナティはグレートアメリカン・ボールパークで開催される「MLBオールスターゲーム2015」。監督推薦までの出場者が出揃い、“34番目の男”を決定する「ファイナル・ボート」の各リーグ1枠ずつを残すのみとなった。
一夜限りの「夢の球宴」、選出されること自体が快挙なのだが、選手たるものやはりそこは出場したいもの。ところが昨年、メンバーに選出されながらも出場が許されなかった選手がいた。
その選手というのが、ジェフ・サマージャ。長い髪が特徴的な長身右腕で、現在はホワイトソックスに所属している。
サマージャは昨年、カブスでシーズンをスタートし、7月5日のトレードでアスレチックスへと移籍。すると、その直後にオールスター選出の吉報が届いた。しかし、あくまでも選出はナ・リーグの選手としてのものであり、ア・リーグのチームに移籍をしたサマージャの扱いがどうなるのかに注目が集まった。
結局、サマージャはナ・リーグの選手としてオールスター関連のイベントへの参加と、当日のベンチに入ることは認められたものの、“出場辞退扱い”となり、登板は不可能という形で落ち着く。サマージャにとって初めてのオールスターは、なんとも複雑な1日となった。
そして、今年も昨年のサマージャのような扱いになりそうな選手が何人かいる。
1人目は、フィリーズでストッパーとして活躍するジョナサン・パペルボン。メジャー通算339セーブを数える34歳右腕は、強豪チームへの移籍を熱望しており、球団側もその思いを理解していることが伝えられている。
ここまで29勝58敗でナ・リーグ東地区最下位を独走しているチームの中、パペルボンは32試合の登板で1勝1敗14セーブ、防御率は1.60と奮闘を見せているが、自身の思いは「移籍」の方へと傾いているとのこと。球団も期限の7月31日までにトレードで放出する可能性を否定していない。
上原浩治が不調だった5月はレッドソックスへの復帰案なども持ち上がり、獲得を検討するチームが少なくないことも確か。フィリーズから唯一オールスターに選出されたパペルボンがア・リーグのチームへ移籍することになれば、昨年のサマージャと同様のケースとなる。
もう1人は、最後のひと枠を争う「ファイナル・ボート」にノミネートされたレッズのジョニー・クエト。昨年、クレイトン・カーショーの“投手三冠”を阻んだナ・リーグ最多奪三振右腕である。
昨年は20勝をマークしたレッズのエースであるが、今年が契約最終年ということもあり、トレードでの放出が検討されていることはかねてから伝えられていた。
2ケタ勝利と200イニングが高確率で計算できるクエトに対して関心を寄せるチームは数多く、特にヤンキースは田中将大やC.C.サバシアといった先発陣が不安定さを露呈したこともあって獲得の噂が過熱した。
クエトに関しては「ファイナル・ボート」で選出されることと、あと1週間の間に移籍をするという2つのハードルはあるものの、ないと言い切ることもできないだろう。
ちなみに、日本ではオールスターに選出されるような選手が移籍をするというケースはまずないが、オールスターのファン投票要項には「ファン投票期間中の移籍選手の取り扱いについて(※)」という項目が一応用意されている。
残り1週間を切ったMLBのオールスター。「ファイナル・ボート」で決定する“34番目の男”の動向とともに、選出選手たちの動向にも注目して見て行きたい。
※ファン投票期間中の移籍選手の取り扱いについて
(1)同一リーグへの移籍の場合:それまでの得票はそのままその選手の得票として加算する。
(2)他リーグへの移籍の場合:それまでの得票は移動せず、「移籍前」という形で記録のみ残し、移籍後のリーグでは「得票0」からのスタートとする。
一夜限りの「夢の球宴」、選出されること自体が快挙なのだが、選手たるものやはりそこは出場したいもの。ところが昨年、メンバーに選出されながらも出場が許されなかった選手がいた。
その選手というのが、ジェフ・サマージャ。長い髪が特徴的な長身右腕で、現在はホワイトソックスに所属している。
サマージャは昨年、カブスでシーズンをスタートし、7月5日のトレードでアスレチックスへと移籍。すると、その直後にオールスター選出の吉報が届いた。しかし、あくまでも選出はナ・リーグの選手としてのものであり、ア・リーグのチームに移籍をしたサマージャの扱いがどうなるのかに注目が集まった。
結局、サマージャはナ・リーグの選手としてオールスター関連のイベントへの参加と、当日のベンチに入ることは認められたものの、“出場辞退扱い”となり、登板は不可能という形で落ち着く。サマージャにとって初めてのオールスターは、なんとも複雑な1日となった。
そして、今年も昨年のサマージャのような扱いになりそうな選手が何人かいる。
1人目は、フィリーズでストッパーとして活躍するジョナサン・パペルボン。メジャー通算339セーブを数える34歳右腕は、強豪チームへの移籍を熱望しており、球団側もその思いを理解していることが伝えられている。
ここまで29勝58敗でナ・リーグ東地区最下位を独走しているチームの中、パペルボンは32試合の登板で1勝1敗14セーブ、防御率は1.60と奮闘を見せているが、自身の思いは「移籍」の方へと傾いているとのこと。球団も期限の7月31日までにトレードで放出する可能性を否定していない。
上原浩治が不調だった5月はレッドソックスへの復帰案なども持ち上がり、獲得を検討するチームが少なくないことも確か。フィリーズから唯一オールスターに選出されたパペルボンがア・リーグのチームへ移籍することになれば、昨年のサマージャと同様のケースとなる。
もう1人は、最後のひと枠を争う「ファイナル・ボート」にノミネートされたレッズのジョニー・クエト。昨年、クレイトン・カーショーの“投手三冠”を阻んだナ・リーグ最多奪三振右腕である。
昨年は20勝をマークしたレッズのエースであるが、今年が契約最終年ということもあり、トレードでの放出が検討されていることはかねてから伝えられていた。
2ケタ勝利と200イニングが高確率で計算できるクエトに対して関心を寄せるチームは数多く、特にヤンキースは田中将大やC.C.サバシアといった先発陣が不安定さを露呈したこともあって獲得の噂が過熱した。
クエトに関しては「ファイナル・ボート」で選出されることと、あと1週間の間に移籍をするという2つのハードルはあるものの、ないと言い切ることもできないだろう。
ちなみに、日本ではオールスターに選出されるような選手が移籍をするというケースはまずないが、オールスターのファン投票要項には「ファン投票期間中の移籍選手の取り扱いについて(※)」という項目が一応用意されている。
残り1週間を切ったMLBのオールスター。「ファイナル・ボート」で決定する“34番目の男”の動向とともに、選出選手たちの動向にも注目して見て行きたい。
※ファン投票期間中の移籍選手の取り扱いについて
(1)同一リーグへの移籍の場合:それまでの得票はそのままその選手の得票として加算する。
(2)他リーグへの移籍の場合:それまでの得票は移動せず、「移籍前」という形で記録のみ残し、移籍後のリーグでは「得票0」からのスタートとする。