現地時間12日、メジャーリーグではオールスターゲーム前最後の試合が行われ、前半戦が終了した。
今年メジャーで出場した日本人選手は全部で10人。黒田博樹や松坂大輔といったところが相次いで日本に復帰したが、日本から新たに海外挑戦した選手はいないという寂しい幕開けとなった。
95年の野茂英雄以来、20年間も繋がれてきた日本人選手のメジャーデビュー記録もついに終止符が打たれるかに思われたが、巨人を戦力外になった苦労人・村田透が見事に這い上がり、そのバトンをつないだ。
ここでは彼らの前半戦の成績と、その奮闘ぶりを振り返り、以下にまとめた。
※メジャー在籍歴が長い順に記載
84試合 打率.253(186-47) 本塁打1 打点11
得点19 盗塁7 出塁率.307 長打率.290 OPS.597
新たな活躍の舞台を求め、15年目で初となるナ・リーグのマーリンズへ移ったイチロー。若く勢いのある外野陣を前に、当初は“4番手”という扱いが濃厚であったが、代打や故障者のバックアップなど、84試合に出場した。MLB通算安打は2891本、盗塁も494とメモリアルも徐々に近づいてきており、後半戦の更なる活躍にも期待したい。
36試合(33回) 2勝3敗22セーブ 防御率2.45
被安打23 失点13(自責9) 奪三振37 WHIP0.88
6月は13試合の登板で8失点、防御率4.50と打ち込まれる場面が目立ったものの、苦しむチームの中で今年も守護神として活躍。前半戦で22セーブを挙げ、メジャー史上7人目となる40歳以上のシーズンでの20セーブを達成。監督や地元メディアから称賛を受けた。3年連続の20セーブ超えを果たし、通算のセーブ数は83個。メジャー単独での100セーブも射程圏に入ってきた。
39試合(38回1/3) 1勝3敗 防御率2.86
被安打31 失点12(自責11) 奪三振40 WHIP0.99
2年連続70試合登板を記録している鉄腕は、今年も前半戦でチームトップの39試合に登板。チームを勝利に導く鉄板の「日本人リレー」を上原とともに担い、ファレル監督も「上原への橋渡しを良くやってくれている」と信頼を寄せている。メジャー通算250試合登板まで、あと「23」。
67試合 打率.317(262-83) 本塁打2 打点19
得点33 盗塁12 出塁率.383 長打率.385 OPS.768
「勝てるチーム」への移籍を望み、昨年世界一を争って敗れた相手・ジャイアンツに移籍した青木。特に敵地でのゲームで33試合で打率.395、デーゲームでは22試合で打率.400と一定の条件を満たした時の爆発力が目を引いた。現在は死球による骨折で戦線離脱中となっているが、オールスター投票でも4位につけるなど、大きなインパクトを残した前半戦であった。
5試合(29回1/3) 1勝1敗 防御率5.22
被安打31 失点18(自責17) 奪三振20 WHIP1.23
昨シーズン日本人最多の15勝をマークした岩隈だったが、今年は開幕から一向に調子が上がらず。4月下旬には「右項背筋痛」で故障者リストに入った。復帰後初戦となった現地時間6月6日のタイガース戦でも渡米後最多の4発を被弾するなど苦しんだが、11日のエンゼルス戦では8回を3安打無失点と圧巻の投球を見せ、後半戦の復活に期待を含ませた。
12試合 打率.200(15-3) 本塁打0 打点1
得点2 盗塁0 出塁率.294 長打率.333 OPS.627
マイナーからのスタートで4年連続のメジャー昇格を勝ち取ったエンターテイナー。今年は特に忙しく、3度の昇り降りを経験している。プレー以外でもチームに好影響をもたらすことができる選手として重宝されるが、メジャー定着には至っていないというもどかしい日々が続く。
2試合(1回2/3) 0勝0敗 防御率16.20
被安打2 失点3(自責3) 奪三振1 WHIP1.20
新天地・レンジャーズに移った藤川であったが、右足付け根の故障により開幕直前でDL入り。現地時間5月14日にメジャー3年目の開幕を迎えたものの、翌15日の試合で打ち込まれると、「ブルペンの助けにならない」と事実上の戦力外通告を受けた。去就に注目が集まった男は、独立リーグ・四国の高知ファイティングドッグスに電撃加入。地元から再出発を切ることを選択した。
7試合(31回1/3) 1勝1敗 防御率3.73
被安打29 失点13(自責13) 奪三振31 WHIP1.28
キャンプで左太もも裏を痛め、故障者リストで迎えた開幕。現地時間5月20日の試合でようやく自身の2年目のシーズンの開幕を迎えた。開幕から5戦勝ちなしも、17日のインディアンス戦で今シーズン初勝利を挙げている。後半戦の飛躍に期待したいところだが、6月下旬の登板中に左肩の違和感を訴え、無念の途中降板。「左肩三角筋のけいれん」と発表され、15日間の故障者リストに入った。
11試合(67回) 5勝3敗 防御率3.63
被安打56 失点32(自責27) 奪三振67 WHIP1.03
エースとして期待が高かった今シーズン、4月の下旬に右手首を痛めて故障者リスト入り。復帰後も不安定な投球で「エース失格」の烙印を押された。それでも、前回登板となったアスレチックス戦では8回途中を2安打2失点と好投し、現地メディアも「完璧」と絶賛した。後半戦初戦の先発も決定し、地区首位を走るチームのローテーションの中心投手としての戦いが始まる。
1試合(3回1/3) 0勝1敗 防御率8.10
被安打4 失点5(自責3) 奪三振2 WHIP1.50
巨人を戦力外となった男は、渡米から5年で夢の舞台に立った。95年の野茂英雄から続いていた日本人選手によるメジャーデビューも21年連続に伸び、歴史は後輩たちに繋がった。5年かけて掴みとったメジャーのマウンド。次は初白星へ…苦労人の挑戦はつづく。
※ダルビッシュ有(テキサス・レンジャース = ア西3位)
・メジャー4年目 / 28歳
<今季メジャー登板なし>
3月、オープン戦で緊急降板すると、右ひじ靭帯の損傷が発覚。現地時間3月17日靭帯の再建手術、いわゆるトミー・ジョン手術を受けた。今年は全休となり、来季開幕に間に合えば早い方、遅ければ前半戦も棒に振る可能性もあると見られる。日本のエースは長く険しいリハビリの間にもTwitterや立ち上げた高級会員制SNSでファンとの交流を図るなど、精力的に活動を行っている。
今年メジャーで出場した日本人選手は全部で10人。黒田博樹や松坂大輔といったところが相次いで日本に復帰したが、日本から新たに海外挑戦した選手はいないという寂しい幕開けとなった。
95年の野茂英雄以来、20年間も繋がれてきた日本人選手のメジャーデビュー記録もついに終止符が打たれるかに思われたが、巨人を戦力外になった苦労人・村田透が見事に這い上がり、そのバトンをつないだ。
ここでは彼らの前半戦の成績と、その奮闘ぶりを振り返り、以下にまとめた。
※メジャー在籍歴が長い順に記載
イチロー(マイアミ・マーリンズ = ナ東4位)
・メジャー15年目 / 41歳84試合 打率.253(186-47) 本塁打1 打点11
得点19 盗塁7 出塁率.307 長打率.290 OPS.597
新たな活躍の舞台を求め、15年目で初となるナ・リーグのマーリンズへ移ったイチロー。若く勢いのある外野陣を前に、当初は“4番手”という扱いが濃厚であったが、代打や故障者のバックアップなど、84試合に出場した。MLB通算安打は2891本、盗塁も494とメモリアルも徐々に近づいてきており、後半戦の更なる活躍にも期待したい。
上原浩治(ボストン・レッドソックス = ア東最下位)
・メジャー7年目 / 40歳36試合(33回) 2勝3敗22セーブ 防御率2.45
被安打23 失点13(自責9) 奪三振37 WHIP0.88
6月は13試合の登板で8失点、防御率4.50と打ち込まれる場面が目立ったものの、苦しむチームの中で今年も守護神として活躍。前半戦で22セーブを挙げ、メジャー史上7人目となる40歳以上のシーズンでの20セーブを達成。監督や地元メディアから称賛を受けた。3年連続の20セーブ超えを果たし、通算のセーブ数は83個。メジャー単独での100セーブも射程圏に入ってきた。
田沢純一(ボストン・レッドソックス = ア東最下位)
・メジャー6年目 / 29歳39試合(38回1/3) 1勝3敗 防御率2.86
被安打31 失点12(自責11) 奪三振40 WHIP0.99
2年連続70試合登板を記録している鉄腕は、今年も前半戦でチームトップの39試合に登板。チームを勝利に導く鉄板の「日本人リレー」を上原とともに担い、ファレル監督も「上原への橋渡しを良くやってくれている」と信頼を寄せている。メジャー通算250試合登板まで、あと「23」。
青木宣親(サンフランシスコ・ジャイアンツ = ナ西2位)
・メジャー4年目 / 33歳67試合 打率.317(262-83) 本塁打2 打点19
得点33 盗塁12 出塁率.383 長打率.385 OPS.768
「勝てるチーム」への移籍を望み、昨年世界一を争って敗れた相手・ジャイアンツに移籍した青木。特に敵地でのゲームで33試合で打率.395、デーゲームでは22試合で打率.400と一定の条件を満たした時の爆発力が目を引いた。現在は死球による骨折で戦線離脱中となっているが、オールスター投票でも4位につけるなど、大きなインパクトを残した前半戦であった。
岩隈久志(シアトル・マリナーズ = ア西4位)
・メジャー4年目 / 34歳5試合(29回1/3) 1勝1敗 防御率5.22
被安打31 失点18(自責17) 奪三振20 WHIP1.23
昨シーズン日本人最多の15勝をマークした岩隈だったが、今年は開幕から一向に調子が上がらず。4月下旬には「右項背筋痛」で故障者リストに入った。復帰後初戦となった現地時間6月6日のタイガース戦でも渡米後最多の4発を被弾するなど苦しんだが、11日のエンゼルス戦では8回を3安打無失点と圧巻の投球を見せ、後半戦の復活に期待を含ませた。
川崎宗則(トロント・ブルージェイズ = ア東4位)
・メジャー4年目 / 34歳12試合 打率.200(15-3) 本塁打0 打点1
得点2 盗塁0 出塁率.294 長打率.333 OPS.627
マイナーからのスタートで4年連続のメジャー昇格を勝ち取ったエンターテイナー。今年は特に忙しく、3度の昇り降りを経験している。プレー以外でもチームに好影響をもたらすことができる選手として重宝されるが、メジャー定着には至っていないというもどかしい日々が続く。
藤川球児(テキサス・レンジャーズ = ア西3位)
・メジャー3年目 / 34歳2試合(1回2/3) 0勝0敗 防御率16.20
被安打2 失点3(自責3) 奪三振1 WHIP1.20
新天地・レンジャーズに移った藤川であったが、右足付け根の故障により開幕直前でDL入り。現地時間5月14日にメジャー3年目の開幕を迎えたものの、翌15日の試合で打ち込まれると、「ブルペンの助けにならない」と事実上の戦力外通告を受けた。去就に注目が集まった男は、独立リーグ・四国の高知ファイティングドッグスに電撃加入。地元から再出発を切ることを選択した。
和田毅(シカゴ・カブス = ナ中3位)
・メジャー2年目 / 34歳7試合(31回1/3) 1勝1敗 防御率3.73
被安打29 失点13(自責13) 奪三振31 WHIP1.28
キャンプで左太もも裏を痛め、故障者リストで迎えた開幕。現地時間5月20日の試合でようやく自身の2年目のシーズンの開幕を迎えた。開幕から5戦勝ちなしも、17日のインディアンス戦で今シーズン初勝利を挙げている。後半戦の飛躍に期待したいところだが、6月下旬の登板中に左肩の違和感を訴え、無念の途中降板。「左肩三角筋のけいれん」と発表され、15日間の故障者リストに入った。
田中将大(ニューヨーク・ヤンキース = ア東1位)
・メジャー2年目 / 26歳11試合(67回) 5勝3敗 防御率3.63
被安打56 失点32(自責27) 奪三振67 WHIP1.03
エースとして期待が高かった今シーズン、4月の下旬に右手首を痛めて故障者リスト入り。復帰後も不安定な投球で「エース失格」の烙印を押された。それでも、前回登板となったアスレチックス戦では8回途中を2安打2失点と好投し、現地メディアも「完璧」と絶賛した。後半戦初戦の先発も決定し、地区首位を走るチームのローテーションの中心投手としての戦いが始まる。
村田透(クリーブランド・インディアンス = ア中4位)
・メジャー1年目 / 30歳1試合(3回1/3) 0勝1敗 防御率8.10
被安打4 失点5(自責3) 奪三振2 WHIP1.50
巨人を戦力外となった男は、渡米から5年で夢の舞台に立った。95年の野茂英雄から続いていた日本人選手によるメジャーデビューも21年連続に伸び、歴史は後輩たちに繋がった。5年かけて掴みとったメジャーのマウンド。次は初白星へ…苦労人の挑戦はつづく。
※ダルビッシュ有(テキサス・レンジャース = ア西3位)
・メジャー4年目 / 28歳
<今季メジャー登板なし>
3月、オープン戦で緊急降板すると、右ひじ靭帯の損傷が発覚。現地時間3月17日靭帯の再建手術、いわゆるトミー・ジョン手術を受けた。今年は全休となり、来季開幕に間に合えば早い方、遅ければ前半戦も棒に振る可能性もあると見られる。日本のエースは長く険しいリハビリの間にもTwitterや立ち上げた高級会員制SNSでファンとの交流を図るなど、精力的に活動を行っている。