東都大学野球 1部・2部入れ替え戦 1回戦
○ 駒沢大 1 - 0 東洋大 ●
<11月7日 神宮>
東都大学野球リーグの1部・2部入れ替え戦が7日に神宮球場で行なわれ、1部残留を目指す駒沢大が、2部優勝の東洋大を退けて先勝した。
「戦国東都」と呼ばれる東都大学リーグ。その入れ替え戦の初戦で“ドラ1対決”が実現した。
1部残留を目指す駒大は、10月に行なわれたドラフト会議でDeNAから1位指名された左腕・今永昇太を先発に立てて必勝体制。一方で昇格を目指す東洋大も、ヤクルトのドラフト1位・原樹理をぶつけて先勝を狙った。
両チームともエースを先発に立てて迎えた大一番は、大方の予想通り緊迫した投手戦が展開された。
今永は最速146キロの直球を主体にグイグイと力で押していく投球を披露。球速表示以上のノビをみせる直球に、東洋の各打者は差し込まれる場面が続く。
一方の原も安定感抜群のピッチングを展開。最速145キロの直球にカットボール、シュートを織り交ぜ、スコアリングポジションにランナーを置いてもフォークを効果的に使い、要所で三振を奪った。
均衡が破れたのは8回表の駒大の攻撃。先頭の7番・福山が左前ヒットで出塁すると、送りバントで一死二塁、そこに四球とパスボールが絡み一、三塁となる。ここで1番・米満が絶妙なスクイズを決め貴重な1点を挙げた。
援護をもらった駒大先発の今永は、6回あたりからそれまで常時140キロを超えていた直球に陰りが見え始めるも、気迫で東洋の打者をねじ伏せていく。
そして迎えた9回裏、今永は一死一二塁と東洋に最後の粘りを許したが、最後まで強気の直球勝負で挑み、力で押し切って見事に完封を達成。駒大が勝利を収めた。
今永は武器のひとつであるスライダーの精度が思わしくなく、投球練習であえて多投するなど、スライダーがしっくりいっていない様子がうかがえたものの、それが使えないと判断すると力で押すスタイルに切り替え、見事に東洋大打線を押し切った。
結局今永は9回を投げ抜き、許した安打はわずか3本。四死球は3つ与えるも、三振を12個奪う快投を見せ、大事な試合で完封勝利を挙げた。
一方の原も、4回には右足のふくらはぎがつるアクシデントがありながら、8回まで5安打、8奪三振で1失点の力投。多彩な変化球を精度よく決め、粘り強く投げ抜いた姿はさすがドラ1と言えるものだった。
これで駒大が1勝、入れ替え戦をリードした。明日も16時から神宮球場で第2戦が行なわれ、駒大は勝てば1部残留が決まる。東洋大は負けたら即終戦、勝てば第3戦に昇格の望みをつなぐことができる。
【両エースの投球内容】
・今永昇太(駒沢大/DeNA1位)
[成績] 9回 150球 打者33 被安打3 三振12 四死球3 失点0
・原樹理(東洋大/ヤクルト1位)
[成績] 8回 110球 打者29 被安打5 三振8 四死球2 失点1(自責1)
文=朝倉尚
○ 駒沢大 1 - 0 東洋大 ●
<11月7日 神宮>
東都大学野球リーグの1部・2部入れ替え戦が7日に神宮球場で行なわれ、1部残留を目指す駒沢大が、2部優勝の東洋大を退けて先勝した。
「戦国東都」と呼ばれる東都大学リーグ。その入れ替え戦の初戦で“ドラ1対決”が実現した。
1部残留を目指す駒大は、10月に行なわれたドラフト会議でDeNAから1位指名された左腕・今永昇太を先発に立てて必勝体制。一方で昇格を目指す東洋大も、ヤクルトのドラフト1位・原樹理をぶつけて先勝を狙った。
両チームともエースを先発に立てて迎えた大一番は、大方の予想通り緊迫した投手戦が展開された。
今永は最速146キロの直球を主体にグイグイと力で押していく投球を披露。球速表示以上のノビをみせる直球に、東洋の各打者は差し込まれる場面が続く。
一方の原も安定感抜群のピッチングを展開。最速145キロの直球にカットボール、シュートを織り交ぜ、スコアリングポジションにランナーを置いてもフォークを効果的に使い、要所で三振を奪った。
均衡が破れたのは8回表の駒大の攻撃。先頭の7番・福山が左前ヒットで出塁すると、送りバントで一死二塁、そこに四球とパスボールが絡み一、三塁となる。ここで1番・米満が絶妙なスクイズを決め貴重な1点を挙げた。
援護をもらった駒大先発の今永は、6回あたりからそれまで常時140キロを超えていた直球に陰りが見え始めるも、気迫で東洋の打者をねじ伏せていく。
そして迎えた9回裏、今永は一死一二塁と東洋に最後の粘りを許したが、最後まで強気の直球勝負で挑み、力で押し切って見事に完封を達成。駒大が勝利を収めた。
今永は武器のひとつであるスライダーの精度が思わしくなく、投球練習であえて多投するなど、スライダーがしっくりいっていない様子がうかがえたものの、それが使えないと判断すると力で押すスタイルに切り替え、見事に東洋大打線を押し切った。
結局今永は9回を投げ抜き、許した安打はわずか3本。四死球は3つ与えるも、三振を12個奪う快投を見せ、大事な試合で完封勝利を挙げた。
一方の原も、4回には右足のふくらはぎがつるアクシデントがありながら、8回まで5安打、8奪三振で1失点の力投。多彩な変化球を精度よく決め、粘り強く投げ抜いた姿はさすがドラ1と言えるものだった。
これで駒大が1勝、入れ替え戦をリードした。明日も16時から神宮球場で第2戦が行なわれ、駒大は勝てば1部残留が決まる。東洋大は負けたら即終戦、勝てば第3戦に昇格の望みをつなぐことができる。
【両エースの投球内容】
・今永昇太(駒沢大/DeNA1位)
[成績] 9回 150球 打者33 被安打3 三振12 四死球3 失点0
・原樹理(東洋大/ヤクルト1位)
[成績] 8回 110球 打者29 被安打5 三振8 四死球2 失点1(自責1)
文=朝倉尚