ニュース 2016.01.09. 15:15

できたらMVP級!? 逆襲誓う広島・堂林が掲げた「打率.333・20本・80打点」というハードル

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復活を期す“鯉のプリンス”[BASEBALLKING]
 昨シーズンはセ・リーグ4位に終わった広島。開幕前は黒田博樹の電撃復帰などもあって一種のフィーバーとなっていたが、フタを開けてみると優勝はおろかクライマックスシリーズ進出にも届かなかった。

 逆襲を狙うチームの中で、個人としても逆襲を期す選手がいる。今年で25歳を迎える堂林翔太だ。

 2012年に彗星のごとく現れた若き大型内野手は、144試合に出場して打率.242、14本塁打と活躍。“鯉のプリンス”として一躍注目を集めた。

 ところが、その後は伸び悩み、出場機会は年々減少。昨シーズンも33試合の出場に留まり、このオフはプロ入り後初めてのダウン提示を受けて契約を更改した。

 結婚もし、子供も誕生。迎えた2016年、今シーズンにかける思いは人一倍強い。

 「三塁にはこだわりがある。今度は自分の力でポジションを勝ち取りたい」と強い思いを語った堂林。シンプルな打撃フォームに原点回帰をし、迎える新シーズンでは「打率.333、20本、80打点」を目標として掲げた。

 「目標は高いほうがいい」と語った堂林のキャリアハイを見てみると、打率が.261(2015年/69打数18安打の規定未到達)、本塁打が14本(2012年)、打点は45点(2012年)とかなり高いハードルを設定していることがわかる。

 今シーズンのプロ野球で「.333・20本・80打点」をクリアした選手を探してみると、唯一達していたのがソフトバンクの柳田悠岐。パ・リーグMVPのただ一人であった。

▼ 2015年
(1)打率.333以上
.363 柳田悠岐(ソフトバンク)
.359 秋山翔吾(西武)
.336 川端慎吾(ヤクルト)

(2)本塁打20本以上
38本 山田哲人(ヤクルト)
37本 中村剛也(西武)
35本 松田宣浩(ソフトバンク)
34本 柳田悠岐(ソフトバンク)
34本 ブランドン・レアード(日本ハム)
31本 李大浩(ソフトバンク)
30本 中田翔(日本ハム)
27本 エルネスト・メヒア(西武)
26本 畠山和洋(ヤクルト)
25本 ホセ・ロペス(DeNA)
24本 筒香嘉智(DeNA)
20本 福留孝介(阪神)

(3)打点80以上
124点 中村剛也(西武)
105点 畠山和洋(ヤクルト)
102点 中田翔(日本ハム)
100点 山田哲人(ヤクルト)
99点 柳田悠岐(ソフトバンク)
98点 李大浩(ソフトバンク)
97点 ブランドン・レアード(日本ハム)
94点 松田宣浩(ソフトバンク)
93点 筒香嘉智(DeNA)
89点 エルネスト・メヒア(西武)
82点 内川聖一(ソフトバンク)
81点 浅村栄斗(西武)

 上記の通り、打率.333というのがとりわけ高い壁で、達成したのは柳田と秋山翔吾(西武)、川端慎吾(ヤクルト)の3名のみ。トリプルスリーを達成した山田哲人(ヤクルト)もこの数字は超えることができていないのだ。


 広島の三塁手事情を見ると、今年は中日からヒットメーカーのエクトル・ルナが加入。さらにベテランの梵英心、小窪哲也、安部友裕らとの競争となるチーム内の激戦区と言える。

 “鯉のプリンス”は復活を成し遂げ、ポジションを勝ち取ることができるだろうか。逆襲を期すカープと、堂林のこれからに注目だ。

最近5年「.333・20本・80打点」の達成者

<2015年>
柳田悠岐(ソフトバンク) 率.363 本35 点99

<2014年>
達成者なし

<2013年>
トニ・ブランコ(DeNA) 率.333 本41 点136

<2012年>
阿部慎之助(巨人) 率.340 本27 点104

<2011年>
達成者なし
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