開幕投手候補のバンデンハーク
春季キャンプは第3クールに突入し、各球団の選手たちが開幕一軍を勝ち取るため、練習に励んでいる。
その中でも、気になるのが投手の大役“開幕投手”争いだ。各球団一人だけに与えられるこの肩書きは、誰もが憧れるだろう。今回は抜け目のないソフトバンク先発陣の中で、バンデンハークに注目したい。
ソフトバンクの開幕戦は敵地・仙台で楽天とのゲーム。肌寒い中での試合は、怪我のリスクも高くなってくる。その中で工藤監督が「元気なやつがいい。若いやつとか、外国人とか…」と話し、若きエースの武田翔太と、昨季頼れる助っ人として活躍が光ったバンデンハークを候補に挙げた。バンデンハークが大役を担うことにあれば、球団としては、1963年のジョー・スタンカ(当時:南海)以来43年ぶりの外国人開幕投手となる。
昨季は9勝負けなし
昨季、入団1年目のバンデンハークは、先発の柱として期待されるも、故障や外国人枠の関係で前半は二軍暮らし。一軍デビュー戦を飾ったのは、昨季6月14日の広島との一戦であった。来日初登板は、6回6安打2失点の堂々たるピッチングを披露。お立ち台では、「チームの力になれて嬉しい」とファンに喜びの表情を見せた。
それから15試合に登板し、シーズン中一度も敗れることなく9連勝。150キロを超える直球と、変化球の緩急自在な投球で見る人を楽しませた。今オフは母国・オランダでトレーニングを続け、変化球の新球習得にも意欲を見せた。
今季は昨季から続いている連勝記録も注目ポイント。ちなみに開幕戦で戦う楽天戦は昨季、2試合に登板して1勝0敗、防御率2.25だった。楽天戦に登板するかは分からないが、今季初登板に勝利して、昨季から続く連勝を10に伸ばすことができるだろうか。今季も“不敗神話”を続ける助っ人に、先発ローテ―ションの軸としての働きが期待される。
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▼ バンデンハーク
生年月日:1985年5月22日生(30歳)
出身:オランダ
経歴:マーリンズ-オリオールズ-パイレーツ-韓国・三星-ソフトバンク
ポジション:投手
身長/体重:198cm/105kg
投打:右投右打
[NPB通算] 15試(93回)9勝0敗 奪三振120 防2.52