ついに最下位転落
金本阪神が、とうとう最下位に転落した。
“超改革”をテーマに掲げ、ドラ1ルーキーの高山俊を開幕1番に抜擢。横田慎太郎や北條史也ら若手選手を積極的に起用していくなど、開幕当初はフレッシュなパワーで勢い良く飛び出した。
ところが、その後は打線の不調が顕著。徐々に順位を下げていくと、7月に入ってまもなくヤクルトに逆転を許し、単独最下位に転落してしまった。
ここまで79試合を消化し、34勝42敗の借金8。勝率は.447。苦戦の原因は明確で、とにかく貧打に苦しんでいる。
とにかく打てない虎打線
チーム打率.241は、12球団で見てもワースト。加えて本塁打42もリーグワーストというから、なかなか点を取る術がない。
防御率は3.64から3.61、そして先月は3.44と月を追うごとに改善されていっている中、打率は.249から.243、そして.231と下落が止まらない状況だ。
個人成績を見ても、投手十傑にはメッセンジャーに藤浪晋太郎、岩貞祐太と3人がランクインしている中、打撃十傑に入っているのはベテランの福留孝介ただ一人。福留につづくのは24位のマウロ・ゴメス(打率.260)というから苦しい状況がお分かりいただけるだろう。
カギ握る“ベテラン”の扱い
中でも不安なのが、これまでチームを牽引してきた鳥谷敬の不振。プロ入りから12年に渡って2割後半から3割のアベレージを安定して残してきた男が、今季はまさかの打率.233と大不振。規定到達の中で2番目に悪い27位という順位にいる。
こちらも月別の推移を見ると、3・4月に.255ではじまり、5月は.225と低迷。6月も.224と浮上のキッカケを掴めず、7月も3試合で.167と上がり目が見られない。
連続試合出場記録をつづける男を外し、ここにも若手の新たな風を吹き込むのか。それとも男の復活にかけるのか…。金本監督の決断に注目が集まっている。
幸いなことに、今年も混戦模様のセ・リーグ。首位の広島は飛び抜けているものの、2位から6位までわずか2ゲームしかないのだ。
最下位からの逆襲へ、金本監督が次に取り掛かる“超変革”は…?若き指揮官の動向に注目だ。