二刀流の大谷が投打好調
2位の日本ハムは、前カードの首位・ソフトバンクとの直接対決を2勝1敗と勝ち越し、首位とのゲーム差を4に縮めた。日本ハムは現在リーグ2位ではあるが、チーム防御率3.04、チーム打率.271、チーム本塁打90本、チーム得点456点、チーム盗塁90は、リーグトップを記録する。
投打ともに充実する日本ハムを支えているのが、二刀流の大谷翔平だろう。投手では、3・4月、好投しながらも未勝利に終わったが、5月以降は、それを忘れるくらいの投球で他を圧倒した。特に6月は4試合に登板し、31イニングを投げて、自責点はわずかに1。防御率は驚異の0.29を記録した。7月10日のロッテ戦で右手中指をつぶしたこともあり、現在は野手を中心に出場しているが、ここまで8勝4敗、防御率2.02を記録する。首脳陣としては1日も早く、投手として復帰して欲しいところだろう。
投手で出場ができていない今、大谷は野手で、チームの勝利に貢献する。前カードのソフトバンクとの3連戦では、打率.538(13打数7安打)、2本塁打、4打点と大暴れ「3番・指名打者」で出場した6日の試合では、3回に逆方向に一発を放つと、7回の第4打席ではバックスクリーンに飛び込む本塁打。大谷はこの試合で、14年7月5日のロッテ戦以来となる1試合2本塁打を記録した。ここまで、打率.360、16本塁打、43打点の成績を残し、投手だけでなく、野手としても欠かせない存在となっている。
中田の月間打率は.385
大谷が投打に圧倒的な存在感を放っているが、その他の選手も良い働きを見せる。野手では、4番の中田翔が8月に入ってから調子を上げている。中田は6月27日の西武戦で、矢野謙次に代打を送られるなど、ここまで故障や打撃不振などで本来の力を発揮できずにいた。しかし、8月はここまで6試合に出場して、打率.385、2本塁打、12打点の活躍ぶり。リーグトップの80打点をマークする4番のバットが、さらにチームの勢いを与えてくれるはずだ。
投手では、3年目の高梨裕稔の状態が良い。春先はリリーフを務めていたが、6月8日の広島戦から先発に配置転換。今季初先発となった6月8日の広島戦で勝利投手となると、先発転向後はここまで負けなしの4勝。先発での防御率は1.93と抜群の安定感を誇る。7日のソフトバンク戦では、5回を1失点に抑え、今季6勝目を手にした。チームトップの10勝を挙げる有原航平とともに、先発に欠かせない存在だ。
投打ともにチーム成績は、首位のソフトバンクを上回っている。逆転優勝するためにも、1つずつ勝ち星を積み上げていきたいところだ。