ニュース 2016.07.04. 07:30

日ハムドラ2ルーキー、加藤貴之が目指すポジションは“未来の武田勝”

“便利屋”として1年目から活躍中!


 今季、日本ハムにドラフト2位で入団した加藤が、プロとしての居場所を着々と固めつつある。現在17試合に登板し1勝1敗。先発が6試合、リリーフが11試合と起用法は多岐にわたる。6月2日のヤクルト戦で打球を左すねに当て一軍登録を抹消されたものの大事には至らず、短期間で一軍復帰を果たした。

 習うべき姿がある。チームの先輩、武田勝投手だ。武田勝は入団した06年に先発、リリーフとして活躍し、リーグ優勝と日本一に大きく貢献した。日本シリーズでも第3戦に先発したが、その出発点はリリーフで、この年レギュラーシーズンでは7試合に先発、リリーフが22試合という数字が残っている。翌07年は先発が18試合、リリーフ17試合と着々と地歩を固め、08年からほぼ先発専従となった。


倣うべき先達


 この2人は今成泰章スカウトに、プロへのレールを敷かれた。阪神・今成亮太の父親でもある今成スカウトは、初速で130キロ、終速で135キロっていうピッチャーがどこかにいないかと口癖のようにうそぶくという。

 投手の手を離れたボールが、加速してミットに収まることはあり得ない。ただ初速と終速の差が小さいほど、打者にはキレのある球に感じられる。プロでは球速以上に、大きな武器になると知っての言葉だ。

 加藤も、入団時の武田勝もストレートは届いて140キロ。それでも直球で打者を詰まらせる。武田勝は09年から12年まで4年連続の二ケタ勝利を挙げるなど、27歳でプロ入りしながら通算82勝を挙げている。加藤は自分の武器を磨き、先達に続くことができるのか。

 今成スカウトならではの、独特な目線から発掘された左腕の今後に注目したい。

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