CSで神ってた広島・田中
CS通算打率.833を記録しファイナルステージMVPの田中広輔(広島)、2年目の今季レギュラーに定着した倉本寿彦(DeNA)、西野真弘(オリックス)など社会人出身の活躍が目立つ。
JR東日本から13年ドラフト3位で入団した田中は、1年目の14年、規定打席に届かなかったものの、打率.292、9本塁打、34打点の成績を残した。翌15年、膝に不安を抱える梵英心に代わり遊撃のレギュラーに定着。
背番号を「63」から「2」に変更した3年目の今季は、開幕から「1番・遊撃」で出場し、同級生の菊池涼介、丸佳浩とともにチームを引っ張り、25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。特に今季は球団の遊撃手としては、野村謙二郎以来3人目となるフルイニング出場を達成するなど、チームの顔に成長。CSでは打率.833記録し、日本シリーズ進出に大きく貢献した。
【田中の今季成績】
143試 率.265 本13 点39
全試合に出場したオリ・西野
JR東日本時代の後輩・西野は、2年目の今季レギュラーに定着。14年ドラフト7位と下位での入団となったが、キャンプ、オープン戦でアピールし開幕一軍入り。少ない出場機会で結果を残し、レギュラーでの出場機会を増やし、5月には月間打率.344をマーク。しかし、同年の7月に右手有鉤骨を骨折し離脱。そのままシーズンが終了した。
故障から復帰した今季は、開幕から二塁で出場。一時は打率3割3分を超えるアベレージを記録していたが、最終的には打率.264でフィニッシュ。それでも、全143試合に出場し、来季に繋がる働きを見せた。
【西野の今季成績】
143試 率.264 本2 点33
打率.294をマークしレギュラーに定着したDeNA・倉本
日本新薬から14年ドラフト3位でDeNAに入団した倉本は、球団の新人遊撃手では44年ぶりに開幕スタメンを勝ち取った。2打席目でプロ初安打を記録し、最高のスタートを切ったが、その後はプロの壁に苦しみ、打率.208でシーズンを終える。
2年目の今季も開幕スタメンで出場すると、昨季苦しんだ打撃が改善され、打率3割以上をキープ。シーズン終盤に疲れからか調子を落とし打率3割に届かなかったものの、打率.294を記録。長年悩まされていた遊撃のレギュラーに定着し、球団初となるCS出場にも大きく貢献した。
即戦力として期待がかかる中、プロできっちりと結果を残す3人。来季以降も3人の活躍に注目だ。
【倉本の今季成績】
141試 率.294 本1 点38