13年オフには大型補強
プロ野球の全日程が終了してから約1カ月が経過し、本格的にストーブリーグに突入。阪神はオリックスからFA宣言した糸井嘉男、新外国人のメンデス、キャンベル、DeNAも新外国人を3選手獲得するなど積極的に補強を行っている。
そんな中、ストーブリーグを盛り上げることの多いソフトバンクは、ここまで目立った補強がない。
最近5年間のオフの補強状況を見ると、リーグ優勝した14年オフは松坂大輔、バンデンハーク、15年オフが和田毅、スアレスと投手陣の補強のみだったが、優勝を逃したシーズンは積極的に補強を行っていた。
特にリーグ4位に終わった13年オフは、FAで中日から中田賢一、日本ハムから鶴岡慎也、助っ人外国人では日本で活躍したウルフ、スタンリッジ、サファテ、李大浩、4選手に加え、メキシカンリーグのチームに所属していたカニザレスを獲得した。
さらに、アスレチックス傘下でプレーしていた岡島秀樹を補強し、13年オフは7選手の獲得に成功。翌14年は大型補強が実り、3年ぶりのリーグ優勝、日本一に輝いた。
目立った補強がない今オフ
今オフはリーグ優勝を逃し、13年オフのような大型補強に動いてもおかしくない中、11月下旬が過ぎても選手を獲得したという報道がほとんどでていない。
大きな動きはないが、ロッテとの2年契約が切れたデスパイネ、韓国球界で2年連続40本塁打を記録したテイムズ、今季マリナーズでプレーした李大浩の獲得を目指しているとの報道もある。
野手はカニザレスが退団したため、現時点で外国人野手は誰もいない状況。リーグトップのチーム637得点をマークしたが、本塁打は昨季のリーグ1位から3位の114本塁打に減少しており、長打の打てる外国人を補強したいところ。中でも今季ソフトバンク戦で10本塁打を放ち、そのうち8本がヤフオクドームでアーチを描いたデスパイネはかなり魅力的な選手だろう。
その他、11年までソフトバンクに所属し、今季でメジャー5年目のシーズンを終えた川崎宗則の去就も気になるところだ。
振り返れば13年オフに大型補強を敢行したときも、11月までに獲得した選手は岡島とカニザレスの2人だけ。中田、鶴岡のFA組は12月7日、スタンリッジとサファテは12月17日、ウルフが12月18日、李大浩に至っては12月24日に球団から獲得が発表された。
ここまで目立った補強がないソフトバンクだが、12月に入ってから外国人選手を始めとした新戦力の獲得発表も十分に考えられる。その一方でベテラン捕手の細川亨を戦力外にするなど、来季はチーム全体で若手を積極的に起用することも予想される。ストーブリーグの中心になることの多いソフトバンク。今後の動向から目が離せない。
近年シーズンオフに獲得した選手
※ドラフトで獲得した選手を除く【11年オフ】
<投手>
帆足和幸
ピント
カストロ
<外野手>
ペーニャ
【12年オフ】
<投手>
江尻慎太郎
寺原隼人
山本省吾
パディーヤ
<内野手>
ラヘア
吉村裕基
【13年オフ】
<投手>
中田賢一
岡島秀樹
スタンリッジ
ウルフ
サファテ
<捕手>
鶴岡慎也
<内野手>
カニザレス
李大浩
【14年オフ】
<投手>
松坂大輔
バンデンハーク
【15年オフ】
<投手>
和田 毅
スアレス