日米で奪三振記録に注目
日米で奪三振の記録を狙っている投手がいる。
日本では、楽天の則本昂大が17日の日本ハム戦で12個の三振を奪い、2ケタ奪三振の連続記録を5試合に伸ばした。次回の登板で10個以上の三振を奪えば、プロ野球史上2人目となる6試合連続の偉業を達成する。
日本球界で唯一この記録を持つのが、1991年に達成した野茂英雄氏だ。則本は26年ぶりに伝説右腕の記録に肩を並べることができるのだろうか。
一方、メジャーリーグでは、ボストン・レッドソックスの左腕クリス・セールが大記録に挑もうとしている。2015年にア・リーグ奪三振王にも輝いた同投手は、現在7試合連続で2ケタ奪三振を継続中。現地時間19日(日本時間20日)のオークランド・アスレチックス戦に先発予定だが、この試合で2ケタ三振を奪えば、元レッドソックスのペドロ・マルチネスが1999年にマークした8試合連続というメジャー記録に並ぶことになる。
奪三振率は驚異の13.0超え
と言っても、実は2015年に8試合連続で2ケタ奪三振をマークしたことがあるセール。達成すれば自身2度目の快挙となる。なお、前回は新記録に挑んだ9試合目で9イニングを投げて完投するも6奪三振に終わり、新記録樹立は逃した。
次に、9イニングあたりの平均奪三振数を表す「奪三振率」にも注目したい。今季のセールは、ここまでメジャー2位の13.04という高い数値をマーク。これは自己最高だった2015年の11.82を上回る驚異的なペースだ。
メジャー史上、シーズン奪三振率で『13.0』超えを果たした投手は2人しかいない。2001年のランディ・ジョンソン(13.41)と、1999年のペドロ・マルチネス(13.20)だけである。もしセールが現在のペースを維持すれば、メジャー史上3人目の大記録となる。
ただし、さすがのセールといえども、このペースを維持するのは難しいだろう。そこでハードルを少し下げて12.0以上の投手はどれだけいるのか調べてみると、前述した2人以外に1998年のケリー・ウッド(12.58)と2016年のホセ・フェルナンデス(12.49)の2人だけ。『12.0』ですら、かなり高い壁であることがわかる。
さらに、シーズン奪三振率ランキングの歴代10傑の顔ぶれを見ると、ランディ・ジョンソンが1位と4位、そして6位から9位の計6枠を占めている。そして10位にランクインしているのが、2013年のダルビッシュ有(11.89)だ。ちなみに、その年のダルビッシュですら、連続2ケタ奪三振の最長は2試合だけだった。
どんな好投手でも、2ケタ奪三振を続けていくというのは難しい。まずは19日の試合でセール自身2度目となる8試合連続に記録を伸ばせるか、注目したい。
【シーズン奪三振率・歴代10傑】
1位 13.41 ランディ・ジョンソン(2001年)
2位 13.20 ペドロ・マルチネス(1999年)
3位 12.58 ケリー・ウッド(1998年)
4位 12.56 ランディ・ジョンソン(2000年)
5位 12.49 ホセ・フェルナンデス(2016年)
6位 12.35 ランディ・ジョンソン(1995年)
7位 12.30 ランディ・ジョンソン(1997年)
8位 12.19 ランディ・ジョンソン(1998年)
9位 12.06 ランディ・ジョンソン(1999年)
10位 11.89 ダルビッシュ有(2013年)
文=八木遊(やぎ・ゆう)