昇格後は全試合でスタメン
後半戦がはじまったかと思えば、あっという間に7月も終わり。勝負の8月が目前に迫ってきている。今季のプロ野球は両リーグとも混戦模様となっており、毎日のように順位が入れ替わる展開。パ・リーグは一時5位までが勝率5割以上を記録するなど、まさに大混戦となっていた。
そんな中、思わぬ苦戦を強いられているのが昨年の日本一王者・ソフトバンク。開幕から離脱者が続出したこともあって波に乗れず、ここまで43勝43敗1分の勝率5割。29日の試合に勝利してロッテと同率3位に浮上したものの、2位の日本ハムとは5.5ゲーム差。首位を走る西武とは8.5ゲームの差が開いている。
苦しいチーム状況のなか、徐々に頭角を現してきたのが8年目の牧原大成だ。7月8日の一軍昇格以降は全試合でスタメン出場。二塁がメインながら時には中堅でもラインナップに名を連ね、後半戦開幕となった西武との3連戦では2試合続けてお立ち台に登るなど、レギュラー奪取に向けて猛アピールを見せている。
同期の千賀、甲斐に続け!
牧原は2010年の育成ドラフト5巡目でプロ入り。牧原の前に指名された育成4位の千賀滉大は日本を代表する投手の一人へと成長を遂げ、後の育成6位で指名された甲斐拓也は今やチームの正捕手として君臨している。
支配下登録の順番は千賀が早く、牧原は千賀から2カ月遅れた2012年6月のこと。しかし、ファームでは結果を残すことができても、一軍の壁に跳ね返される日々。千賀が侍ジャパンの一員としてWBCで活躍を見せ、1年以上遅れて2013年シーズン終了後に支配下となった甲斐がレギュラーに定着してベストナインにも選出された一方、牧原は出場機会を減らしていた。
それでも、今季は固定できない二塁手争いに7月から名乗りを上げると、昇格初戦のオリックス戦でいきなりの2安打。7月16日の西武戦ではプロ初本塁打を含む3安打の大暴れを見せると、翌17日の試合でも2安打2打点と躍動。チームの勝利に貢献した。
故障者続出で苦しい戦いを強いられるなか、ようやく現れた救世主候補。牧原はこのチャンスを掴み、同期の2人に続いてレギュラーに定着することができるのか。育成出身8年目・25歳の奮闘に注目だ。
▼ 牧原大成
・ポジション:内野手
・生年月日:1992年10月15日(25歳)
・出身地:福岡県
・投打:右投左打
・身長/体重:173センチ/72キロ
・球歴:城北高~ソフトバンク(10年・育D5)
[今季成績] 14試 率.346(52-18) 本2 点9