コラム 2015.04.06. 18:32

新進気鋭の野球デザイナーが送る『メジャーリーグ野球デザインの旅』 Vol.3

無断転載禁止
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大岩 Larry 正志のメジャーリーグ観戦記『ぶラリー、野球デザインの旅』 ~ヤンキースタジアム 編~


この日観戦に訪れたのは、夢にまで見たあのヤンキースタジアムである。

こちらも2009年に開場した新しい球場だが、なぜか歴史を感じる重厚感のあるデザイン。

「ルースが建てた家」と呼ばれた旧ヤンキースタジアムに来れなかったのは残念だが、こちらも見るだけで感動を与えてくれる。

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しかも伝統の対レッドソックス戦、さらに田中マー君の登板試合ということで、球場の回りには開始2時間前というのに大勢の人だかり。

ちなみに、ヤンキースタジアムの目の前にあるマクドナルドもヤンキースカラーに。

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入場口をくぐるとコンコースの先に見えてくるグランド。

日本でも同じような光景を何度も見ているはずなのに、鳥肌がたった。

球場内にはあらゆるところにヤンキースの「NY」のロゴ。

ゴミ箱にもオリジナルのスタジアムのイラストがデザインされている。

「自分は今ヤンキースタジアムにいるんだ」と実感させてくれる。

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あのティファニーがデザインしたヤンキースの「NY」マークがプリントされてるだけで、紙ナプキンや紙皿、ハンバーガーの包み紙までもが素敵なグッズになってしまう。

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ひとつのロゴマークがその域に達するには、もちろん歴史や時間も大切だが、やはり元のデザインがちゃんとしていないとそうはならないだろう。

結局試合では田中は負けてしまったものの、イチローも代打で出場、レッドソックスの最後を締めたのは上原で、こんなに日本人メジャーリーガを見れたというのも幸せだった。


そしてヤンキースタジアムでは有名な試合終了後の一曲、フランクシナトラの「ニューヨーク ニューヨーク」が、観客が全て退場するまで繰り返し流れる。

そういう演出の部分でもメジャーリーグはとても楽しませてくれる。



こうして全ての予定を終えて感じた事、それは

「日本人も野球が大好きだが、またそれとは全く違う形でアメリカ人って本当に野球が好きなんだな」

ということだ。


100年以上の歴史を持つアメリカの野球。

そのプレー自体や文化を含めた野球との関わり方はもちろんだが、やはりそのデザインセンスもハイレベルだ。

少しでもその部分に追いつくには、もっともっと学ぶべき事、考えるべき事が多いという事を感じつつ、帰国の途に着いた4泊6日の「野球を好きでよかった、野球がもっと好きになった旅」だった。


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大岩 Larry 正志
グラフィックデザイナー/ボイスアクター
ONE MAN SHOW代表。


多数のグラフィックやロゴ、CDジャケットから、
2008年の埼玉西武ライオンズ交流戦用、
2009年の福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」用の各ユニフォームとグラフィック、
2010年にリニューアルされた名球会のユニフォームとロゴ、
2012年からは楽天イーグルスの「TOHOKU GREEN」のユニフォームやチャンピオンロゴデザインなどをデザイン。
2015年、初めてのセリーグチーム、東京ヤクルトスワローズのCREWユニフォーム、TOKYOユニフォームのデザインを担当。

野球以外にもカーリングチーム「北海道銀行フォルティウス」のロゴ/ユニフォームやスキージャンプ高梨沙羅のヘルメットなど、スポーツデザインには造詣が深い。

また、アニメ「The World of GOLDEN EGGS」ではボイスアクターとしてアドリブっぷりを発揮する一面も。

http://www.oneman-show.com

プロフィール写真

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