「野球一族」に生まれた中日・堂上直倫。父親も兄もプロ野球選手という恵まれた「血筋」を持つが、その才能を発揮できずにもがいている。
父・堂上照はかつて中日でプレーし先発、中継ぎで活躍。現役引退後は球団寮で寮長を務めた。3歳上の兄・剛裕は愛工大名電から中日に入団。14年オフには戦力外通告を受けるが、合同トライアウトでのプレーが目に留まり、巨人の入団テストで育成契約を勝ち取ると、春季キャンプ中に支配下登録選手に。
一軍昇格後は左の代打として貴重な働きを見せた。一方、堂上直倫はプロ9年間で入団当初の期待に応えられず、もどかしい状態が続いている。
兄と同じ愛工大名電に進学した堂上直は、2年春にセンバツ出場。4番打者として優勝に大きく貢献する。その後、甲子園には2年夏、3年夏と計3度出場する。その持ち前の長打力で「高校生ナンバーワン内野手」としてプロのスカウトから高い評価を受けた。
高校生ドラフトでは1巡目で巨人、阪神、中日の3球団が競合。クジを引き当てたのは縁のある地元球団・中日だった。
プロ1年目の07年は一軍出場こそなかったが、ウエスタン・リーグで経験を積んだ。オフにはFAでシカゴ・カブスに移籍した福留孝介のつけていた背番号1を継承。球団は将来の主軸候補として大いに期待を掛けた。
2年目の08年にはプロ初出場を果たすも、3試合の出場に終わり一軍定着までには至らなかった。ようやく一軍に定着したのはプロ4年目の10年。この年はプロ初安打、初本塁打を放ち82試合に出場し5本塁打。
守っては戦線離脱した井端弘和に代わってセカンドに入り、出場機会を増やした。このまま成績が上がっていくと思われたが、翌11年は結果を残すことができず以降も伸び悩んでしまう。
皮肉にもドラフト会議の際に堂上直を外した巨人が、外れ1位で指名した光星学院の坂本勇人が巨人の中心選手になった。それだけに、堂上直との差がはっきりと際立つ。
中日の野手陣では昨年限りで和田一浩、小笠原道大が現役引退。長年チームを支えている荒木雅博が今年39歳、森野将彦が38歳と世代交代の過渡期となっている。
昨年は堂上直と同学年であり、ソフトバンクから移籍した亀沢恭平がレギュラーに定着している。球団でいえば、世代交代の一隅のチャンスの年だ。ベテランを押しのけて、もう一花咲かせるか…。このまま終わってしまうのか…。かつて高校時代は輝きを放っていた男が、勝負の1年を戦う。
父・堂上照はかつて中日でプレーし先発、中継ぎで活躍。現役引退後は球団寮で寮長を務めた。3歳上の兄・剛裕は愛工大名電から中日に入団。14年オフには戦力外通告を受けるが、合同トライアウトでのプレーが目に留まり、巨人の入団テストで育成契約を勝ち取ると、春季キャンプ中に支配下登録選手に。
一軍昇格後は左の代打として貴重な働きを見せた。一方、堂上直倫はプロ9年間で入団当初の期待に応えられず、もどかしい状態が続いている。
兄と同じ愛工大名電に進学した堂上直は、2年春にセンバツ出場。4番打者として優勝に大きく貢献する。その後、甲子園には2年夏、3年夏と計3度出場する。その持ち前の長打力で「高校生ナンバーワン内野手」としてプロのスカウトから高い評価を受けた。
高校生ドラフトでは1巡目で巨人、阪神、中日の3球団が競合。クジを引き当てたのは縁のある地元球団・中日だった。
プロ1年目の07年は一軍出場こそなかったが、ウエスタン・リーグで経験を積んだ。オフにはFAでシカゴ・カブスに移籍した福留孝介のつけていた背番号1を継承。球団は将来の主軸候補として大いに期待を掛けた。
2年目の08年にはプロ初出場を果たすも、3試合の出場に終わり一軍定着までには至らなかった。ようやく一軍に定着したのはプロ4年目の10年。この年はプロ初安打、初本塁打を放ち82試合に出場し5本塁打。
守っては戦線離脱した井端弘和に代わってセカンドに入り、出場機会を増やした。このまま成績が上がっていくと思われたが、翌11年は結果を残すことができず以降も伸び悩んでしまう。
皮肉にもドラフト会議の際に堂上直を外した巨人が、外れ1位で指名した光星学院の坂本勇人が巨人の中心選手になった。それだけに、堂上直との差がはっきりと際立つ。
中日の野手陣では昨年限りで和田一浩、小笠原道大が現役引退。長年チームを支えている荒木雅博が今年39歳、森野将彦が38歳と世代交代の過渡期となっている。
昨年は堂上直と同学年であり、ソフトバンクから移籍した亀沢恭平がレギュラーに定着している。球団でいえば、世代交代の一隅のチャンスの年だ。ベテランを押しのけて、もう一花咲かせるか…。このまま終わってしまうのか…。かつて高校時代は輝きを放っていた男が、勝負の1年を戦う。