コラム

20年ぶりの聖地に立つ“元祖”センバツ王者 高松商業が目指す「強豪」への道

香川県代表の2校に注目!


 1回戦の組み合わせも決まり、20日(日)の開幕に向けて盛り上がってきたセンバツ高校野球。

 夏の大会と違って2回戦以降の再抽選を行わないため、優勝を狙う学校にとっては抽選会がかなり重要だ。優勝候補の筆頭としてあげられている大阪桐蔭の初戦は、いわゆる“明治神宮大会枠”によって出場をつかんだ土佐高校に決まった。

 各校が名指しで指名されるので、毎回なにかと話題になる「21世紀枠」と違い、地区単位での出場枠のためなかなか注目されない明治神宮大会枠。

 だが、春・夏の甲子園と並んで高校野球の日本一を決める大会である「秋の明治神宮大会」に注目することで、春のセンバツをさらに楽しむことができるはずだ。

 とは言っても、土佐高校が明治神宮大会で優勝したわけではない。優勝校にそのまま出場権が与えられるのではなく、優勝校の所属地区に翌年のセンバツ出場枠がひとつ与えられる仕組みなのだ。

 昨年秋の神宮大会を制したのは、土佐高校と同じ中国・四国地区の高松商業である。

 夏の県大会は準決勝敗退、秋の県大会も準優勝に終わったが、四国大会の決勝で、今回のセンバツにも出場している明徳義塾に快勝。神宮大会出場を決めた。

 各地区の強豪が集まる神宮大会において、前評判は決して高くなかった。そこから快進撃を見せたものの、準決勝の大阪桐蔭戦では、エースの浦が高熱で欠場というアクシデント。万事休すかと思われたが、この試合を接戦の末に7-6で勝ちあがると、決勝も昨年のセンバツ覇者・敦賀気比を8回からの逆転で破り、見事に日本一を決めた。

 この優勝によって今回のセンバツ出場をほぼ確実にし、中国・四国地区の出場枠も一つ増える結果となったのだ。


古豪・高松商業の原点


 高松商業が「古豪」と呼ばれる理由は、春・夏にそれぞれ2回ずつの甲子園優勝を誇ることと、その出場回数にある。

 夏の大会19回出場(97大会中)も立派な記録だが、春のセンバツはそれを上回り、今年の88回大会までで26回出場している。香川県でその次にセンバツ出場が多い丸亀城西でも出場回数は9回であることから、そのすごさがおわかりいただけるだろう。

 さらに、高松商業はセンバツ高校野球大会の前身となる第1回選抜中等学校野球大会の優勝校として名を刻んでいる。1925年に開催された大会で、決勝では早稲田実業を2-0で下した。

 その後も順調に出場回数を伸ばし、1960年の第32回大会では2度目の全国制覇も成し遂げている。

 しかし、春・夏ともに1996年以来出場がなく、今回のセンバツがなんと20年ぶりの甲子園となる。これが「強豪」ではなく「古豪」と呼ばれる所以なのだ。

 甲子園から遠ざかっていたチームを導いたのが、2014年に就任した長尾監督。地元・香川の中学野球で手腕を発揮していた指揮官に古豪復活が託された。

 就任2年目にして甲子園出場と、早くも結果が見えてきたかにも見えるが、地区大会優勝10チームのトーナメントで競う神宮大会とは違い、全国レベルの32校での争いとなるセンバツ大会は、注目度という点でもさらに厳しい戦いとなることが予想される。

 秋に破った、敦賀気比や大阪桐蔭との再戦も期待できる組み合わせとなり、期待も高まる一方、神宮大会優勝が偶然ではなかったことを証明しなければならない。

 古豪復活、さらには「強豪校」への仲間入りへ……。今年のセンバツは香川県代表の2校に注目だ。
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