阪神は1日、現野球評論家・大野豊氏の臨時コーチ就任を発表した。阪神は現在、高知県安芸市で秋季キャンプを実施中で、大野氏は4日から指導にあたる予定。

　大野氏は22年間の現役生活で148勝、138セーブをマークした鉄腕左腕。先発、中継ぎ、抑えのすべてでトップレベルの成績を残し、広島で一時代を築いた。

　現在の阪神には、小嶋、榎田、筒井など伸び悩んでいる左腕投手が多く、ドラフトで加入した左腕トリオの岩貞、岩崎、山本も一軍に定着できなかった。その指南役として白羽の矢を立ったのが大野氏。自身も社会人卒1年目に防御率135.00とマークするなど、現役時代は挫折からのスタートで数々の栄光を手にした。

　大野氏は古巣・広島をはじめ、04年のアテネ五輪、08年の北京五輪でも日本代表の投手コーチを務めるなど指導面でも実績十分。誰が飛躍のきっかけを掴むのか注目だ。