12日から『2014 SUZUKI 日米野球』が開幕する。今回の日米野球ではWBCと同じく、投手に球数制限が導入される。そこで、日本代表に選ばれた投手が今季、1イニングあたりどのくらいの球数を投げているのか調査してみた。

　侍戦士の中で、1イニングを最も少ない球数で抑えているのはロッテの守護神・西野勇士で14.5球。それに次ぐのが広島のエース・前田健太の15.3球となっている。

　前田はリーグ3位となる161個の三振を奪っているが、ストレートと伝家の宝刀スライダーを上手く使い、打たせて取る投球ができている。また、13年WBCのオランダ戦では5回を66球で無失点に抑え、勝利投手となるなど、大舞台での実績もある。強打者が揃うMLBオールスター相手にも、持ち味を活かした投球に期待だ。

　反対に球数が多いのが西武・高橋朋己の18.9球。2年目の今季から、西武の抑えを務めるなど63試合に登板し、29セーブを挙げる大活躍を見せた。その一方で1イニング抑えるのに30球を超えた試合が4試合あるなど、要した球数は多い。

　1度の登板で30球を越えた場合、連投ができないルールになっている今回の日米野球。それだけに、今回の侍ジャパン投手陣の中で希少な中継ぎを主戦場とする高橋や西野には特に球数を少なく、テンポよく抑えて行くことが求められてくる。

　いよいよ目前に迫った『2014 SUZUKI 日米野球』。日本代表に選出された13名の投手が、公式戦にはない球数制限がある中で、MLBオールスター打線をどのように料理していくのか注目だ。

【日米野球の球数制限】
・80球を超えて投げることはできない。ただし、打者の打席中に投球数制限に達した場合は、その打席完了まで投球できる。
・50球以上投げた場合は、次の登板まで中4日をあけなければならない。
・30球以上、または2日連続で投げた場合、次の登板まで中1日をあけなければならない。

侍ジャパンに選出された投手の1イニングあたりの球数

12 松葉貴大
今季の球数：1964
今季投球回：113回2/3
1イニング当たりの球数：約17球（17.3）

14 則本昂大
今季の球数：3221
今季投球回：202回2/3
1イニング当たりの球数：約16球（15.9）

15 井納翔一
今季の球数：2577
今季投球回：159回1/3
1イニング当たりの球数：約16球（16.2）

16 大谷翔平
今季の球数：2538
今季投球回：155回1/3
1イニング当たりの球数：約16球（16.3）

17 藤浪晋太郎
今季の球数：2844
今季投球回：163回
1イニング当たりの球数：約17球（17.4）

18 前田健太
今季の球数：2866
今季投球回：187回
1イニング当たりの球数：約15球（15.3）

19 金子千尋
今季の球数：3000
今季投球回：191回
1イニング当たりの球数：約16球（15.7）

21 西勇輝
今季の球数：2536
今季投球回：156回
1イニング当たりの球数：約16球（16.3）

26 西野勇士
今季の球数：842
今季投球回：58回
1イニング当たりの球数：約14球（14.5）

30 武田翔太
今季の球数：786
今季投球回：43回1/3
1イニング当たりの球数：約18球（18.1）

35 牧田和久
今季の球数：2853
今季投球回：170回2/3
1イニング当たりの球数：約17球（16.7）

43 高橋朋己
今季の球数：1187
今季投球回：62回2/3
1イニング当たりの球数：約19球（18.9）

47 岩田稔
今季の球数：2321
今季投球回：148回2/3
1イニング当たりの球数：約16球（15.6）