ニュース 2014.11.11. 11:18

リリーフ転向に意気込むG沢村 しかし2年前はこんな発言も…

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今季初勝利を挙げ、原監督(左)と握手する巨人・沢村=7月6日・東京ドーム © KYODO NEWS IMAGES
 リーグ3連覇を達成しながら、惜しくも日本シリーズ進出が叶わなかった巨人・原辰徳監督が、沢村拓一をリリーフへと回す構想を明かした。

 今年はすでに不動の正捕手であった阿部慎之助をファーストへコンバートし、高卒ルーキー内野手・和田恋の捕手挑戦など立て続けに大々的な改革案を打ち出している巨人。それに続く改革となるのが沢村のリリーフ転向。このコンバートは、原監督が12年のオフから常々抱いていたものだった。

 巨人が日本ハムを破って日本一に輝いた12年、沢村は2年目のシーズンを終えた。鳴り物入りで入団し、一年目は新人王を獲得。ルーキーイヤーから2年連続で2ケタ勝利をマークしたが、一方で敗戦数も多く、プロ入り後2年間で21勝に対し負け数も同じ21を積み上げた。

 そんな沢村に対し、原監督は「2年連続で2ケタ勝利を挙げているけど、じゃあ2年間でいくつ貯金したのか。そういう部分においては物足りない。もっと使いどころとか、働き場所として、ふさわしいポジションがあるかもしれない」と配置転換を示唆。

 一方の沢村はメディアを通じて「(原監督の発言は)新聞で読みました。でも、自分は先発一本でしか考えていないです。オフに入ってから先発として調整してるし、キャンプでは成長したところを見せたいです。」と、抑え転向を拒否し波紋を呼んだ。

 さらに「貯金が作れていないと言われているが、自分はプロに入って3年間が勝負だと思ってやって来た。今年はその3年目。筋肉を付けすぎている、という声も聞こえますが、すべて3年目を見据えてやってきた。今年は体を強くしてきた成果を見せる時だと思っています。勝ち頭になります。」と、2013年シーズンは先発で飛躍する意気込みを語った沢村。しかし、結果は5勝10敗。勝ち頭どころかチームの負け頭という結果に終わった。

 そして今季も右肩のケガで出遅れ、シーズン成績は5勝3敗。4年間で通算31勝34敗と、原監督に指摘されていた“貯金”を作ることができず、ついにこの構想が再び浮上した。

 今秋のリリーフ転向について「どこのポジションも大事。やりがいがある。」と、前回とは打って変わり優等生コメントを残している沢村。結果を残していない事実を考えると、今回ばかりは従わざるを得ないといった状況だろう。

 とはいえ、沢村のリリーフ転向は多くの識者が太鼓判を押しており、飛躍につながる可能性もある。そして、今季は苦しんだリリーフ陣の立て直しへ期待値も高い。原監督の2年越しプランにようやく応えた沢村が、来季G投の救世主となるのだろうか。

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