ナショナル・リーグ中地区2位のピッツバーグ・パイレーツが現地時間22日、韓国のネクセン・ヒーローズからポスティングシステムでのメジャー挑戦を目指していた内野手・姜正浩（カン・ジョンホ）の交渉権を獲得したことを発表。入札額は500万ドル（約6億円）と報じられている。

　姜正浩は1987年生まれの27歳。日本で言うと、オリックスのT‐岡田や安達了一、西武の炭谷銀仁朗らが同世代にあたる。ポジションはショートストップで、2013年の第3回WBCでは韓国代表にも選出され、活躍を見せた。

　持ち味はバッティングで、今季は特に絶好調。9月に仁川アジア大会に参加した関係で117試合の出場に留まったものの、打率.356、40本塁打、117打点をマーク。打率はリーグ4位、本塁打は2位、打点は3位とすべてにおいて優れた成績を残し、40本塁打は韓国プロ野球の遊撃手史上最多本塁打記録となった。ここ3年続けて20本塁打以上をクリアしており、打率もここ3年で.314/.291/.356と安定している。

　パイレーツのニール・ハンティントンGMも「球団として、彼を迎え入れるチャンスを得られたことを喜んでいる」とコメントし、「交渉がはじまるのを心待ちにしている」と述べた。

　ただし、パイレーツには、ショートとして144試合に出場したジョーディー・マーサーがおり、サードには打撃開眼でオールスター出場も果たしたジョシュ・ハリソン、セカンドには23本塁打を放ったニール・ウォーカーと、各ポジションにしっかりとしたレギュラーが存在する。その中で“韓国のA・ロッド”はどのように彼らとの争いに割って入るのか。来季のパイレーツを見ていく上で、ひとつ大きな見どころとなる。

　

姜正浩（カン・ジョンホ）

　内野手　右投右打　27歳
今季成績：打率.356 本塁打40 打点117 OPS1.198
通算成績：打率.298 本塁打139 打点545（9年間）
☆第3回WBC代表
☆仁川アジア大会代表（金メダル）