○ 日本ハム 5 － 2 楽天 ●
＜1回戦・札幌ドーム＞

　プロ3年目で初めて開幕投手を務めた日本ハムの大谷翔平が、楽天打線を5回2/3を1失点に抑え勝利投手となった。

　初回は四球を出しながらも無失点に抑えたが、2回も先頭のサンチェスに1球もストライクが入らず四球。続く松井稼頭央にも四球を与えるなど立ち上がりは、制球に苦しんだ。たまらず、厚沢投手コーチもマウンドへ大谷に声をかけにいったが、7番後藤光尊のフィルダースチョイスで満塁とピンチを広げてしまう。嶋を空振り三振に打ち取り一死としたが、9番藤田一也にライトへ犠飛を打たれ、1安打も許すことなく失点した。

　それでも「3回からは肩の力が抜けてきたのかな」と厚沢投手コーチが話したように、3回以降は150キロを越えるストレートとフォークで、楽天打線を封じていく。4回と5回の2イニングは、三者凡退に仕留めた。

　打線も大谷の好投に応えるように、5回裏に谷口雄也の犠飛などで3点を奪い逆転。リードをもらった大谷は6回もマウンドに上がったが、二死一塁から松井稼にレフト前安打を浴びたところで、右ふくらはぎを痛め治療のためベンチに下がる。一度はマウンドに戻ってきたが、大事を取ってここで降板。

　負傷交代のアクシデントもあったが大谷は、高卒3年目で開幕投手を務めたダルビッシュ有（現レンジャーズ）が成し遂げることができなかった開幕戦で勝利。お立ち台では「多くのファンの前で投げられたのは嬉しかった」と喜んだ。