高卒3年目の大谷翔平（日本ハム）がリーグトップの5勝を挙げれば、同学年の藤浪晋太郎（阪神）や田村龍弘（ロッテ）も一軍でプレーする。だが、今季は彼らよりも下の高卒1、2年目の選手たちの活躍も目立っている。

　浅間大基（日本ハム）は横浜高からドラフト3位で入団した高卒ルーキー。1年目ながら開幕からレギュラーで二軍戦に出場し、打率.323をマークし、3、4月の二軍の月間MVPに選ばれた。5日にはセンターのレギュラー陽岱鋼が故障したこともあり、5日に一軍昇格。当日の朝に飛行機で札幌入りしたが、そんなことは関係なし。同日にいきなり『2番・中堅』でスタメン出場すると、5回の第2打席にプロ初安打を記録。高卒新人記録となるデビュー戦から4試合連続安打を放つなど、ポテンシャルの高さを見せている。

　　本来は捕手だが打撃力を買われ、指名打者で開幕からスタメン出場を続ける森友哉（西武）はベテランの風格を漂わせているが、まだ19歳。春先は苦しむ場面も見られたが、5月は11試合全てで安打を放つ活躍ぶり。本塁打は、早くも昨季を上回る7本、二塁打もリーグトップの14を記録。森は、早くもチームの顔になりつつある。

　投手では松井裕樹（楽天）が守護神としてチームを支えている。守護神候補として獲得したミコライオの故障で巡ってきたチャンスを自分のモノにし、13試合に登板して7セーブをマーク。防御率も0.00と楽天の課題だった抑えの役割をしっかりと果たしている。

　その他にも捕手という難しいポジションでありながら、高卒2年目で14試合に出場している石川亮（日本ハム）や、10代の投手では球団史上7人目となる初登板、初勝利を挙げた田口麗斗（巨人）などがいる。

　ダルビッシュ有（レンジャーズ）、田中将大（ヤンキース）など日本を代表する選手が次々と活躍の舞台をメジャーに移していく中、高校卒業したばかりの若い選手たちが活躍することは、今後も球界を盛り上げていきそうだ。

活躍が目立つ高卒1、2年目の主な選手

浅間大基（日本ハム）
生年月日：96年6月21日
今季成績：7試 率.286 本0 点3

松井裕樹（楽天）
生年月日：95年10月30日
今季成績：13試 0勝0敗7S 防0.00

田口麗斗（巨人）
生年月日：95年9月14日
今季成績：4試 1勝2敗 防3.27

森友哉（西武）
生年月日：95年8月8日
今季成績：36試 率.326 本7 点20

石川亮（日本ハム）
生年月日：95年7月20日
今季成績：14試 率.250 本0 点1

関根大気（DeNA）
生年月日：95年6月28日
今季成績：32試 率.244 本1 点8

※記録は5月13日終了時点のもの