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昨年は球界を席巻も…“至宝”全滅で鎮まった『キューバ旋風』

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また一時帰国し、国際大会に出場するセペダ[Getty Images]
 思い返せば1年前、日本の球界は海を越えてやってきた新たな力によって大きな盛り上がりを見せていた。

 『キューバ旋風』――。13年にキューバ政府がスポーツ選手の国外でのプロ活動を認めたことで、亡命という手段を取ることなく海外でプレーすることが可能になると、“至宝”と呼ばれた男たちが続々と来日した。

 セペダにグリエル、デスパイネといったいわゆる“キューバの至宝”たちが躍動。グリエルは加入後62試合で打率.305、11本塁打、30打点と短期間で輝きを放ち、デスパイネも7月下旬の加入ながら打率.311、12本塁打で33打点。打力不足に泣いていたチームを救った。

 あれから一年…。セパ両リーグの成績表を見てみると、彼らの名前はない。セペダは開幕から25打席無安打という屈辱を味わい、安打を1本も放てないまま二軍に降格。

 グリエルはシーズン前の国際大会参加による負傷で来日が延期し、結局そのまま姿を見せることなく異例の契約解除。

 デスパイネも国内リーグのプレーオフに出場した関係で来日が遅れ、調整不足で大不振。5月も下旬に入ると徐々に調子を上げていったが、そんな中で試合の走塁中に右膝の靭帯を損傷。復帰時期は未定となっている。

 このように、昨年のフィーバーを引っ張った“至宝”たちが全滅。

 その他のキューバ出身選手というと、巨人のアンダーソンはオフに受けた肘の手術の影響から出遅れ、ここまで39試合で打率.264、3本塁打と本調子とは遠い出来。DeNAに新加入したリリーフ右腕のエレラも、22試合で防御率4.37と安定感に欠く。中日の先発左腕・バルデスも、短い間隔のローテーションで13試合に登板しながら、2勝6敗。なかなか援護に恵まれない部分もあるとはいえ、苦しいシーズンを送っている。

 この状況の中、セペダとメンドーサ、さらには負傷を抱えるデスパイネの3人が、4年に一度開催される南北アメリカ大陸の国々による総合競技大会「パンアメリカン競技大会」に参加するためにチームを離れる。

 日米球界を巻き込んだ『キューバ旋風』から一年…。一転して苦しい日々を送るキューバ人選手たちは再び輝きを取り戻せるか。今シーズン後半の見どころのひとつとなりそうだ。

【キューバ人選手たちの2015年シーズン】

フレデリク・セペダ(巨人)
35歳 外野手 右投両打
今季成績:17試 率.000 本0 点0 出塁率.280

エクトル・メンドーサ(巨人)
21歳 投手 右投右打
今季成績:2試(3回) 0勝0敗1ホールド 防3.00

アルフレド・デスパイネ(ロッテ)
28歳 外野手 右投右打
今季成績:32試 率.279 本8 点22

ヨスラン・エレラ(DeNA)
34歳 投手 右投右打
今季成績:22試 2勝2敗9ホールド 防4.37

バーバロ・カニザレス(ソフトバンク)
35歳 内野手 右投右打
今季成績:43試 率.273 本3 点17(※ファーム)

ラウル・バルデス(中日)
37歳 投手 左投左打
今季成績:13試 2勝6敗 防3.14

ルルデス・グリエル Jr.(DeNA)
・来日延期により、制限選手に。

ユリエスキ・グリエル(DeNA)
・来日延期により、契約解除。
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