ニュース 2015.08.04. 11:50

阪神“死のロード”って今も存在するの?

 いよいよ、6日(木)から開幕する「第97回高校野球選手権大会」。通称・“夏の甲子園”。各地で激戦を勝ち抜いた49の高校が日本一を目指し、2週間の戦いに挑む。

 しかし、その間もプロ野球の開催が中断されることはない。甲子園球場を本拠地としている阪神は、球児たちに本拠地を明け渡し、いわゆる“死のロード”の戦いに入っていく。

 「ロード」とは、本拠地を離れて試合を行うことを指す。“死のロード”に関しては諸説あるが、大きなキッカケとなったと言われるのが1974年のことだ。

 巨人、中日を大きく引き離して首位を走っていた阪神であったが、この時期のロードゲームで大失速。8月を大きく負け越して終わると、最終的に4位でシーズンを終えたということがあった。

 その後、1970年代の終盤からチームが徐々に低迷の一途を辿って行き、成績も伸び悩んだことから“死のロード”と言うフレーズが定着していった。

 ただし、近年の成績を見てみると、かつてほど苦しい時期ではなくなりつつあることもわかる。最終順位で5位に沈んだ2012年は大きく負け越したものの、その他の4年間では月間勝率も5割近辺まとめ、上手いこと乗り切っている。

 甲子園の大会期間中も京セラドーム大阪を使ってのホームゲームを月間6試合ほど開催することができ、甲子園であれば過酷な暑さとの戦いになるところが京セラでは快適な状態で戦うことができるというドーム球場ならではの恩恵も。甲子園が使えないことでむしろ助かっている部分すらあるのだ。

 ただし、今年の阪神は甲子園でめっぽう強い。ここまで46試合で28勝18敗、勝率にして.609と地の利を活かした戦いでセの上位争いに食らいついている。一方、京セラドームでは3勝3敗の5分で、その他ロードゲームは26試合で15勝20敗1分とやや苦戦中。この8月をどう乗り切っていくかが、チームの命運を左右すると言っても過言ではない。

 今年の8月は“死のロード”となってしまうのか、はたまた栄光へと繋がる“Vロード”となるか…。8月のセ・リーグは、阪神の戦いに注目だ。

【近年の8月・月間成績】

● 2014年=最終順位:2位
25試 13勝12敗(.520)
 H:10試 7勝3敗 ※京セラ6試合
 V:15試 6勝9敗

● 2013年=最終順位:2位
26試 15勝11敗(.577)
 H: 9試 5勝4敗 ※京セラ6試合
 V:17試 10勝7敗

● 2012年=最終順位:5位
27試 9勝15敗3分(.375)
 H: 9試 4勝5敗 ※京セラ5試合
 V:18試 5勝10敗3分

● 2011年=最終順位:4位
24試 12勝10敗2分(.545)
 H: 8試 5勝3敗 ※京セラ6試合
 V:16試 7勝7敗2分

● 2010年=最終順位:2位
25試 12勝13敗(.480)
 H: 8試 5勝3敗 ※京セラ6試合
 V:17試 7勝10敗

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