● ヤンキース　0 － 2　ブルージェイズ ○
＜現地時間8月9日　ヤンキー・スタジアム＞

　ブルージェイズの川崎宗則が、マイナーに降格することが発表された。

　チームは31歳の内野手クリフ・ペニントンをダイヤモンドバックスから獲得。外野も守ることができるユーティリティ性に加えてスイッチヒッターという使い勝手の良さが魅力の選手で、現地時間8月1日からメジャーに合流していた川崎が入れ替わりでマイナーへ降格することとなった。

　田中将大との直接対決を目前にしての降格だっただけに、日本では残念がるファンも多かったが、川崎本人は「これがアメリカ」と受け止めて再びパイソンズの一員として戦っていく決意を述べた。

　川崎は離れることになったものの、チームは依然として好調を維持。現地時間9日のゲームでもヤンキースを相手に2－0で勝利を収め、敵地での直接対決に3連勝。連勝は8に伸び、ついに地区首位・ヤンキースに1.5ゲーム差まで迫った。

　トレードでの大型補強に成功し、後半戦の勝負に賭けたブルージェイズ。打の目玉であるトロウィツキーはデビュー戦で3安打3打点の大暴れを見せるなど、スタメン出場した11試合でチームが全勝。不敗神話ま持ち上がっており、投の目玉であるプライスも移籍後2試合で2勝負けなし、防御率は0.60と抜群の安定感を誇っている。

　特にヤンキースとの直接対決3連戦にかける意気込みは凄まじく、3連勝中と調子上向きのベテラン・ディッキーに新加入のプライス、そしてエストラダの3枚をつぎ込んでの大勝負に。結果、3試合で与えた点はわずかに1点とヤンキース打線を翻弄。博打に勝利したブルージェイズは見事スイープに成功した。

　一時はワイルドカード争いが濃厚と見られていたチームも、ここに来て12年ぶりの地区優勝に現実味…。目の色を変えた補強でさらに上を目指していく姿勢を示したブルージェイズが、ここからのア・リーグ東地区を盛り上げる台風の目になる。