ニュース 2015.08.16. 13:07

【高校野球】関東第一、5番長嶋がサヨナラホームラン! オコエは超ファインプレーで球場を沸かす

【第97回全国高校野球選手権大会・11日目】
○ 関東一 1x - 0 中京大中京 ●

 第二試合は、関東第一(東東京)と中京大中京(愛知)の一戦。関東第一は初戦、高岡商との打ち合いを制した打線が好調。また、高校生離れしたバネと身体能力を活かしたプレーを見せるセンター、オコエ瑠偉にも注目だ。対する中京大中京は投打のバランスがよく、特に主将でエースの上野の安定感のあるピッチングが光る。

 1回表、先攻の中京大中京が2本のヒットと四球で二死満塁として、6番の佐藤が放った大飛球はセンター後方に落ちるかと思われたが、センターのオコエが快足を飛ばし背走。最後はジャンプしながらのキャッチという超ファインプレーでチームを救う。

 その後、中京大中京は5回まで毎回ランナーを出してチャンスを作るも得点できないモヤモヤとした攻撃が続く。その一方で、上野は初戦、2回戦に続き今日も好調。スピンの効いた直球を主体にシュート、カットボールなどで関東第一打線を5回まで無安打に抑え込む。

 0-0のまま試合は後半、6回へ。関東第一は5回からリリーフのマウンドに立つ金子が中京大中京を三者凡退で抑えると、その裏に先頭の8番黒田がチーム初ヒットを放つ。続く金子がバントでランナーを二塁に送る。迎えるは怖いバッター、オコエ。ここで中京大中京の上野は強気にストレートを7球続け、最後は内角低めへのチェンジアップで三振を奪う。後続も断ち切り無失点で切り抜ける。

 7回裏、関東第一は先頭の3番伊藤のレフト前ヒットで出塁。バントと内野安打で二死一、三塁とここまでで最大のチャンスを作る。しかしここでも上野が立ちはだかる。じっくり時間をかけてバッター鈴木を攻め、最後は高めのボール球で三振に。

 中京大中京は8回表に先頭の4番伊藤が四球で出塁するもバントを二塁で封殺されてしまう。その後一、三塁とするも無得点。するとその裏、関東第一は二死からオコエのショート内野安打と2番井橋は四球。足の速いオコエをスコアリングポジションに置く。ここで先ほどヒットを放っている3番伊藤に打順が巡ってくるが、ピッチャー上野は全球ストレートで勝負。ライトフライに打ち取る。

 9回は緊迫の展開。中京大中京は二死一、二塁の好機を作るも、無得点。関東第一はピンチをしのいで迎えた9回裏。一死から5番長嶋が初球のストレートを巻き込むようにスイングすると、打球は高く上がり、レフト越えのサヨナラホームランとなって試合終了。

 上野は126球の熱投。浮き上がるようなスピンの効いたストレートの威力は最後まで衰えず、最後ホームランを打たれたボールも外角を狙った球が少し内に入ったが、低目に制球されて決して甘くはなかった。打った長嶋が見事だった。関東第一は中京大中京に終始押し気味に試合を進められるも、オコエの好フィールディングやリリーフの金子の好投で再三のピンチをしのいで勝利をもぎ取った。

文=朝倉尚
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